8.ライトノベル①~コバルト文庫①~

 小学生の時に「アナトゥール星伝」「高野沙保シリーズ」ですっかりラノベにはまった私は、中学生になるとその世界にどっぷりとはまった。

 ラノベに関してはとても話が長くなるので、レーベル別で話を進めていく。まず初めに、中学の時に出会った本からいってみよう。



 一つ目は、榎木洋子さん「緑のアルダ」シリーズ。

 人と龍が暮らす世界が舞台になっている。この世界では、国に「守龍」という龍がついているところがあり、龍のいるいないで国の豊かさが大きく違う。主人公のアルダ・ココは龍のいないコーサ国の貧しい半島にすむ、百発百中の占い師。ある日、開かずの森で大地の精霊ヨール(大きな狼!)を目覚めさせた。さらに占いに導かれて謎の用心棒の青年ウルファと出会い、彼らとのかかわりの中でアルダは守龍を探すことを決意する。だが龍と契約できるのは王族だけであり、龍探しの旅は困難を極める。彼女たちははたして守龍を見つけ出せるのか――そんな物語。


 精霊と龍と人が共に暮らす、王道恋愛ファンタジーである。榎木洋子さんの「リダーロイス」「龍と魔法使い」と世界観を同じくする作品であり、この二シリーズを読んでいると二倍も三倍も楽しめる……らしい。というのは、私はこの二つのシリーズを読んでいないからである。読んでいなくても、十分楽しめる。


 この本にも関係するが、最近いろいろと読んだ本を分析する機会があり、どうやら私は「精霊信仰アミニズム」を下敷きにした作品が好きらしい、ということが分かった。人間一強、もしくは「魔族」などただ対立する存在であるよりも、異種族がお互いを尊重し合って生きている世界が好きなのだ。そういう意味で、この作品はとても魅力的だといえる。


 個人的には、主人公アルダ・ココと剣士ウルファのじれったい恋愛模様が好きだった。くっつきそうでくっつかない、「ウルファの意気地なし!!」と読みながら何度叫んだことか。じれじれの恋愛小説が好きな人にはお勧めできる作品である。





 二つ目は、金蓮花さん「銀朱の花」シリーズ。

 この世界では、オッドアイ(両目の色が違う)で額に花の痣がある少女は「聖痕の乙女」と呼ばれる。このシリーズは様々な運命に翻弄される「聖痕の乙女」たちを描く作品である。


 その特異な容姿から不遇な扱いを受けた少女が国王に見初められる――というような、シンデレラストーリーが多い作品。やっぱりこちらもじれったいものが多く、結婚してからがスタート、みたいな作品も多い(笑)いろいろと出てくる国や伝説は多少リンクしているが、多くは二、三作ずつで独立している。またヨーロッパ風の国、砂漠の国、和風の国など、いろんな国が出てくる。剣や魔法は全く出てこないが、少女たちが恋をし、悩み、喜ぶ姿を一喜一憂しながら楽しめる、柔らかい雰囲気の作品だと思う。

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私と本と宝物。 さかな @sakana1127

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