怪作にして傑作!

 実は、少し前から気にはなっていたんです。このタイトル。でもどうせ、名作の権威を借りただけの、低レベルでグタグタな青春ものだろうと、思いました。読んでビックリ!!! 散文のような評論のような、でも正体は小説という、なんとも不思議な作品。しかも文章は一般文芸のプロレベルで、さらに知的レベルがやたらと高い。まさにネット投稿だからこそ、の傑作。この作品を、このままネットの片隅に埋もれさせてよいのだろうか? タイトルと作品に、思いっきり既存作品の名前が出てくる、この作品。勇気ある編集が出版することを切に望みます。また、関係者は著作権侵害で訴える、などというヤボなことは決してしないでいただきたい。これを評価せずして何を評価するのか。文化人のしての度量が試される作品です。