第4節「影法師ノ影」 Episode4 "Mark of Shadow files"
17話 トロワの涙と神傭衆
Chapter17 "tears of Trois and God's Mercenaries"
∽|-/+|=/+|-/+|-/+|=/+|∽|-/+|=/+|-/+|-/+|=/+|∝
口語伝承 "
∽|-/+|=/+|-/+|-/+|=/+|∽|-/+|=/+|-/+|-/+|=/+|∝
地上は、いつしか、
魂は
しかし、
予見していた大国主尊は、ミイ神に組みしてギガスを
∽|-/+|=/+|-/+|-/+|=/+|∽|-/+|=/+|-/+|-/+|=/+|∝
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
ドスッ
「グッ、オォッ」
身構えることも出来ずに、みぞおちに一撃を食らって崩れ落ちる
小綺麗な
ショワァアアア
1秒間に何回繰り出しているのだろうか?
物凄いスピードのパンチが小吉に浴びせられた。
が、そのモフモフの
スッと、小綺麗な
ドサッ
同時に守人の巨体が地面に落ちた。
残像と音がスローモーションのように遅れて届けられる。
わずか1秒に満たない間のできごと。
(彼女には知性がある…)
不思議と、メイはその動きを目で追えていた。
察したかのように小綺麗な傀儡は、メイの左手首を掴んで走り出す。
フワッ
小吉がそのモフモフの体で行く手を遮る。
ザッパーン
小綺麗な傀儡は、その一瞬を
「しまったモーン!」
「グッ… に…逃げられて…たまりやガルかぁっ!」
守人が追おうとするが、膝が崩れて立ち上がれない。
ボコボコボコ…
真っ暗な水の中、傀儡はメイの手首を離さず深く潜っていく。
水が冷たくなってきた。
もうすぐ河に繋がるようだ。
△ ▼ ▽ ▲ △
バチパチ、バチバチ
勢い良く燃える
ガラガラ、キー、キイー
「油をこぼすな! その一樽はそっちじゃない!7番だ。」
「急げ、張りが甘いぞ、もっと右向きぃ!」
30名ほどの荒くれ兵士たちが慌ただしく動き回っている。
巨大な
「そろそろ、来るぞぉ…」
黒服の
「よ~しっ、当たりぃ、トロワだぁ!」
「さすがヘルフリート様、って奴だな。トロワは俺がとどめを
やせこけた頬に大きな傷跡、一人だけ熊の毛皮を
巨大な
「ふん、出来ることなら貴様自身の手で開放してやるんだな…
よし! 用意は良いな! まだだぞぉ!
…
ま~だぁ、まだ、ま~だだぁ~
…
今だ!」
ヒョン、ヒョン
ヘルフリートの号令で、近衛兵たちは
矢にくくりつけられていた網が河の一面を覆いながら沈んでいく。
バシャ、バシャ、バシャ
(ふっ、力だけでは切れまい。人髪と麻をオリーブオイルで縛りこんだ特製だ。動く程に関節に絡みつく。)
「そのまま岸へ引き上げろ!」
「セェーイ」 ズーッ
「ヤァーッ」 ズズーッ
黒服の近衛兵は
20年前、
肩に縫い込まれた金の十字架と長く伸びた
トロワは歯向かうことも出来ず、メイとともにゆっくりと岸まで上げられていく。
「よし、
「
先ほどの頬傷男が血走った目を見開いて、トロワに巨大な銛を撃ちこむ。
他の兵士も続いて次々に銛を撃つ。
クワアァァァァァ!
トロワは甲高い雄叫びを上げると、銛に射抜かれる前にまとわりついている網を
トロワ自身も網に
目標を失った銛は、次々と河に飛び込んでいった。
ドサッ
振り落とされたメイを神傭衆の兵士が素早く
「放てぇ!」
その姿を確認したヘルフリートは
松明の火が投げられると、網は一瞬で炎の
ク、グウワアァァァァァ!
トロワは悲痛な雄叫びを上げ、縮こまっていく。
(待たせたな、さよならだ…)
ベリ、ベリッ
(んん!?)
頬傷の男がトドメの剣を心臓に突き刺そうとした瞬間、トロワは絡まっていた右手と左足を引きちぎって炎の籠から飛び出す。
ショワァアアア
「ぐわ、どわあ…」
全身を打ち砕かれ崩れ落ちる頬傷の男。
ピシッ、ピキーン
片手片足のトロワに片っ端から弾き飛ばされていく
何もないはずのトロワの目から水滴が
その水滴に炎が映り、怒気を発しながら泣いているように見えた。
(こっ、ここまで知能が… こりゃ、やべぇぞ)
数名にまで打ち減らされた
(来るぞ!)
ザッ!
ヘルフリートが樽の口に火をつけようと覚悟した瞬間、トロワはメイを
白兎ノ封じ神(Sealed Gods in Shirato) がーど(GUARD) @GUARD
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。白兎ノ封じ神(Sealed Gods in Shirato)の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます