雷の王国

作者 T長

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★★★ Excellent!!!

「彼女」の得体の知れなさに、読み進めるとともに恐怖を抱き、逃げ出したくなった。「かわいそう」――そのセリフは透き通った女の声で、私の耳にも聞こえるかのような錯覚を何度もおこす。
それでも私は、最後まで止まらずに読み進めた。結末の残酷さに絶望したが、その中には戦慄を覚えるほどの美しさがあった。
悲しい、けれどこんなにも美しいホラーを私は知らない。

★★★ Excellent!!!

社会に適応し切れない青年の物語。
ホラーで残酷ですが、その背景に哀しみと愛が凝縮されている物語です。
青年のやり切れないほどの切なさが、文体からひしひしと伝わってきて、読んでて心が痛くなります。
しかし、文章そのものはとても読みやすく美しく、すらすらと頭に入ってきます。
最後は何とも言えない余韻が残る作品だと思います。

★★★ Excellent!!!

 先がどうなるのか分からない展開に、息苦しさを感じながら読んでいきました。しかし、最初から最後まで、引き込まれて、こういう話が読みたかったのだと思いました。
 文章の表現が独特で、美しく、それによって残酷さも際立っているように感じました。ラストシーンが印象的で、頭から離れません。

★★★ Excellent!!!

注意書きにもあった通り、物語の中身はとても残酷かつ凶悪、ホラーというタグ通りのものです。
しかしそこには絶世の美しさを秘めた、どこか優しく暖かいと言う感情が湧いてきそうな雰囲気すら漂っています。

全く正反対の要素が同時に、しかも自然に当てはまる、圧巻の文章が創り出す作品です。

★★★ Excellent!!!

素晴らしい……素晴らしかった。
赤と白と青の色が私の中を駆け巡って気持ちの良い余韻を残している。

と、書いてはこの作品のレビューに相応しくないだろうか?
かくも残酷なホラーに美しさを垣間見てしまった私も残酷な心の持ち主であろうか。
「糸生さん」を待っていた。
読んでる間、私は糸生さんを待ち続けた。

文体が妙に現実を帯びているのでスラスラと読めました、
一番好きなホラー作品になりそうです。