相殺性理論

作者 北西 時雨

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★★ Very Good!!

 なかなかによく出来た作品です。手段を奪うことで確実に犯罪を減らしていく。しかし残された手段でやはり人は人を傷付けようとする姿に、狂気を感じました。しかしまた、それが人間らしいと言えばそうなのですが。
 私の好みの内容、テーマでした。
 何でも取り上げる、それは決して情操教育ではない。なんて裏テーマもあるんじゃないかなぁ…というのは、考えすぎでしょうか。

★★★ Excellent!!!

ホラーです。
底冷えのするような、恐怖を感じます。

でも、この話にあるような事は、本当に非現実なのか?

比喩的表現と見れば、現実社会にいくらでもこの例は探せるのでは?

特に成長過程の精神発達において、害悪とされるものは徹底的に排除されつつある現代の傾向を見るにつけ、そんな事を思わないではいられなかった。

★★ Very Good!!

見たくなければ見なければいいじゃない、を究極的に突き詰めると、こうなるのです。
……いや、それはイヤすぎる、と普通にぞわっと寒気がした作品。
何が恐ろしいって、閉じたムラ社会の描写が恐ろしい。閉鎖社会と単純な暴力反対の恐怖が頭に染みた。こんな社会はイヤだ。

★★★ Excellent!!!

目には目を、歯には歯を。その理論をとことん追求したら……という、たらればを表現した一作でございました。
手足を失えば暴力は無くなり、目が見え無くなれば苛立ちとも無縁になる。しかし、倫理や人道を無視して作られた無暴力は果たして平和に繋がるのか。ホラー要素だけでなく、現実的な問題と言う側面として受け止めて考えてみるのも一つの手かもしれませんね。
最後の一言は疑問を呈した彼(もしくは彼女?)に対するものか、それとも悪口をぶつけた人に対するものか……。中々に興味深い締め括りでございました。