異世界で活躍できるやつはこっちの世界でも活躍できてる

姫と魔術師の的確でありつつ好き勝手で容赦のない書類審査、大笑いできました。
異世界に行くのもたいへんです。
けっきょく向うで活躍できる人はこっちの世界でも活躍できる人なわけで。
異世界モノにありがちななんの取り柄もないモブが大逆転なんて、おまえらあんま夢みンなや…というアイロニーがびしびし伝わってくる。

異世界ものもそのパロディもやりつくされた感があるいまの時代にあって、それでもこれは面白い。
ライトでとことん読みやすい語り口ですが、基礎となる文章力や構成がきわめてしっかりしているからだと思います。
けっきょくのところ、なにを書くにしても地力の差というのは出るものですね。
たぶん相当に頭のいい作者様であらせられると存じます。

その他のおすすめレビュー

D坂ノボルさんの他のおすすめレビュー25