登場人物たちは夜の住人である。どこか疲れながらも刹那の安息を求める男と女の交差。
乾いた感情と潤いの本音が攻守ところを変えてたゆたう。
この一線超えた男女たちの行方を見届けたい。
追記
完結したとのことで続きを読んだ。
正直に言うと、なぜ自分がこの物語から目が離せなくなったのか、自分の中で明快な解答がなかった。ただただ、何かの拍子で出会って、惹かれたとしか言いようがなかった。
これも夜を生きる彼女、彼らと似てはいまいか。
そして、今回最後まで進んで、この物語は自分が自分であるため、を綴る物語であったと
理解し、腑に落ちた。
最後の行で読み手をその境地に至らしめる筆致に敬意。