読み始めたら止まらない。巧みな言葉遣い、多様な表現で展開される独特の世界観。よくある異能バトルではない何かがあって、そこがいい。
魅力的で個性的な登場人物たちは物語の中で生き生きと動いていて、読んでいる間は自分もその世界に入り込んだかのような気持ちになる。
文量もしっかりとあり、読み応えは抜群。続きが気になる終わり方をするものだからスクロールする手が止まらない。
読めば読むほどこの世界観への理解は深まり、もう一度最初から読めばさらに見えてくるものがある。
ネット小説に収まらない。長編の本を読んでいるようで、それは圧巻としか言いようがない。
登場人物に会いたいと感じる。その世界に入りたいと思う。これこそが小説を読む時に私が求めているものだ。それがここにある。だから私はこの作品を何度だって読むのだ。
若干のミーハー心で読み始めましたが、この作品は素直に面白いです。世界は願いで出来ている、という作品の主軸がしっかりしているので話にブレが無い。確固たるテーマは惹き付けますね。
最初はミステリーが強いかなって思ってたんですけど、途中からの見事な戦闘描写に夢中になりました。異能バトル、と言いますか。でもよくある魔法というかそういうのじゃなくて、ドッペルゲンガーなどの誰もが一度は聞いたことがある都市伝説や怪談をモチーフにしてあるので、ファンタジーとはいえ親しみやすさがあります。
キャラも一人一人が癖のある人物で、なんか可愛らしいです。まあ、序盤の辺りの書き方が少し説明ぽかったのが気になりましたが。個人的にはあんまり気にならなかったです。
ファンタジーでありながら、ミステリー要素もある良作。幅広い読者さんが楽しめる物語だと思いました!
当初はミステリー小説を読んでいるような感覚で作品を読み進めていたのですが、物語が進むにつれて登場人物たちがどんどん動いていくさまが感じられて、現代アクションというジャンルにぴったりだと感じました。
かなり細部まで綿密に設定されている世界観や巧みな言葉遊びや言葉選びのセンスは、他の方のレビューにもありますが、奈須きのこ先生や西尾維新先生に通じる所が感じられます。ですが、決して模倣品というわけではなくしっかりご自分の世界観に組み込まれていて非常に引き込まれました。
登場人物たちも動きや外見まで頭の中で明確にイメージができました。どのキャラクターも魅力的で、高坂先生に愛されているのだなと感じました。
そして個人的に一番魅力的に感じたのは、戦闘描写です。文字で戦闘描写を表現するというのは難しいと自分は感じるのですが、この作品では戦闘シーンのスピード感や味方、敵の細部の動きまで想像することができました。また、登場人物たちの能力も分かりやすく、それでいて魅力的なのでそれもまた戦闘描写をより鮮やかにしている要因の一つだと思いました。
完全に素人の目から見たレビューですので、拙い部分や的外れな感想を述べているかもしれませんがお許しください。一ファンとしてこの作品を一人でも多くの方に読んでもらえますよう願っています。