skill 10

レベリングを終えて街〈ファースト〉に戻り今日のところは解散になった。梓と神無月はログアウトをするとのことだったので別れた。蒼はというとステータス画面上をいじってニヤニヤしている。……正直少し気持ち悪い。

「蒼、顔ニヤけてんぞ」

「あー、悪い悪い。なんかレベル上がっていくのが楽しくてついな。この調子でガンガン上げてこうぜ!」

「そうだな。ていうか、まだやる?」

蒼はポカンと口を開けて、こいつ何言ってんだ当たり前だろみたいな顔をしていた。

「何言ってんだよ。当たり前だろ」

ほんとに言われた……。

「まぁ、だよな。ていうか、蒼はステータスはどういう方針なんだ?俺はアタッカーにしたいから攻撃系伸ばすけど」

と、ステータスの話をしてみたかった。なんせ同じ職業でもステータスに割り振りが違うのはあることなので気になったのだ。蒼は少し考える素振りを見せ答えた。

「んー、一応考えてはいるんだけど……。ソウはアタッカーだから俺はタンクがいいから防御系伸ばそうかなぁって思ってる」

「おお。それは合ってるわ。パーティのバランスも良いしな!」

「だろ?我ながらいいだろ」

と、満面の笑みを浮かべてグットサインなんてしてやがる。

職業をまとめると、俺がアタッカー、蒼はタンク、梓が遠距離アタッカーで神無月がヒーラーとなかなかバランスの良いパーティだ。

「んじゃあ、蒼。後衛職が安心できるようにもう一狩り行きますかー」

「そうだな。次はスライム以外のモンスターも狩ってみようぜ!」

「まぁレベルも少しは上がったしそれも悪くないな。やっぱりRPGはガンガンいこうぜ!だよな」

「いや、そこはいのち大事にだろ。とにかく狩り行こうぜ」

野郎2人で夜の草原に出かけていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

エピ剣《ソード》オンライン 春咲 暖 @dan__tamago

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ