本当はお世話になっている人にだけTwitterなどでメッセージを残そうかな、
と最初は思っていたのだが、それってまるで「遺書」ではないか。
メッセージを残された方も気が重いだろうし、迷惑かも知れない。
なのでここに書くことにした。
そんな訳で、明日から入院である。明日入院で明後日が手術。
ネットでこんな情報を出してしまって大丈夫か、と思う向きもあるだろう。
いや、自分もそう思っていたのだけれど、
よくよく冷静になって考えてみると、うちには金がない。
借金は結構あるが、泥棒に入られても盗まれる物がない。
なら、まあいいか、てな具合。貧乏人はこういうとき便利だな。
先日も書いたが、手術は結構大がかりなモノになるかも知れない。
ガンは上顎の奥にできている。
その患部を取り除き、さらにガンに浸食された上顎の骨を削り取らねばならない。
開いた口からメスを突っ込んで、なんてやり方では多分無理だろう。
ではどうするか。
下顎を正中線に沿って真ん中からパカッと切り割り、左右に開く。
その状態で上顎の患部を切除するらしい。
書いてるだけで口元がムズムズしてくる。
おまけに首のリンパ節も除去しなければならないから、
明後日の夕方頃には下顎から首にかけて、
見るも無惨な状態になっていることが予想される。
切り割られた下顎は元に戻して、金属パーツで骨を止める模様。
全身麻酔がかかっているはずなので、術中の痛みは考えなくてもいいのだろうが、
術後の痛みを考えるとなかなか恐ろしいモノがあるな。
はあ、死なない程度に生きられれば十分幸せなのだけれど、
人間それすらも大変だ。
術後は口腔から鼻腔へ穴が貫通するため「パ行」などが発音できなくなる。
またこれは医師から説明を受けた訳ではないが、
常識的に考えて下顎を左右に割ったら、舌や唇の動きに影響が出る。
普通にしゃべる、というのはもう難しくなるだろう。
泣きっ面に蜂と言うべきか。
普段から他人と接しないで引きこもってPCと向かいあう生活をしているので、
日常生活がそれほど困る訳ではない。
せいぜい買い物に行ったとき、レジで「カードで」と言うのが
これまでより面倒臭くなる程度だとは思う。
あとは舌の動きが取り戻せるまでは誤嚥に注意、といったところか。
命を助けてもらえるのだから文句など言うべきではないのだろう。
理屈としてはまったくもってその通り。
だがそれを理解したところで不安がなくなってくれたりはしないのだ。
ああ、嫌だなあ。
ガンになるかならないかなど、ほぼ運の問題なので後悔はない。
諦めはついているし、開き直ってもいる。
しかし嫌なモノは嫌だし、怖いモノは怖い。年齢とか関係ないのだ。
何とか痛み止めがよく効きますように。
退院時期はまだ未定。担当医は二週間を想定しているそうだが、
もしかしたら一ヶ月くらいかかる可能性もある。
まあ何にせよ、どうにか生きて帰ってきたいところ。