ここのところ鏡を見るのは顔のブツブツを確認するくらいだったのだが、
そう言えば長いこと鼻毛を切ってないなと思い鼻をのぞいたら、
鼻毛が全然なかった。穴の中、ツルッツル。
ゲジゲジだった眉毛もうっすら残っているだけだし、ヒゲも全然伸びてこない。
抗ガン剤の副作用で髪が抜けるのは知っていたが、
それ以外の頭部の毛もゴッソリ抜けるのだな。
まあ正直、鼻毛とヒゲは伸びてくれない方が有り難いのだけれど、
何ヶ月かしたらまた伸びてくるのだろう。
さて体が気候に慣れてきたのか、落ち込みは随分とマシになった。
とりあえず一太郎くらいは起動できるし、ファイルも開ける。
ただ何だろう、もうちょっと、もうちょっとだけ何かが足りない。
頭は多少回るようになっているし、集中力もそれなりに戻ってはいるのに、
どうにも原稿に向かい合う気持ちにならない。闘争心が湧かない。
平たく言えばやる気にならないのだが、
日常的な身の回りのことをやる分には億劫ではないのだ。
息をするのも面倒臭い、といったレベルではすでにない。
だったらちょっとキーボードを叩く程度の手慣れたことへ
意識が向いてもよさそうなものだろうに、これがなかなか。
もしかしたら逆に意識しすぎてるのかなと思ったりもするものの、
これ以上意識から外すのもいささか抵抗がある。
さあどうしたものか。
このくらいのこと、テキパキと処理して切り替えて
さっさと作品に向かい合えるのが優秀な創作者なのだろう。
しかしその域に達するのは人生をかけても無理かも知れないな。
何にせよあまり時間に余裕はない。
別に締め切りを抱えている訳ではないが、
来月の手術日程が本決まりになった。二週間ほど入院だ。
言い換えれば二週間は創作から離れざるを得ない訳で、
書き溜めておくならいまのうちしかないのだ。
だから多少無理をしてでも文字数を稼ぎたいところなのに、この調子である。
まったくもう。
明日は今日よりマシだといいな、と思いながらも、
明日はイロイロとバタバタしなくてはならん日なのだ。
あんまり期待はできないところ。
はあ、とにかく寝るか。