現在ミステリーは5万5000文字くらい辺りをウロチョロしている。
順調と言えば順調なのだが、このペースで江戸川乱歩賞の規定枚数に
果たしてたどり着けるかどうかが極めて疑問である。
途中で何かテコ入れを考えなきゃいけないな。
まあそれはそれ、とりあえず執筆はいまのところ順調に進んでいる。
問題は私の体だ。まったくややこしい鬱陶しい面倒臭い腹立たしい。
今年の4月頃に私は歯のブリッジが外れてしまったため、
それまで行ったことがない、家の近所の歯医者にかかったのだが、
どうやらそれが不味かったらしい。
ブリッジのはめ込み中に、左上奥歯が割れてしまった
――過去の虫歯治療で神経を抜いていた歯だ――のに、最初の問診で
「保険の利く範囲内での治療を望む」に
チェックを入れていたのが気に入らなかったのだろう、
左上奥歯の治療があまりにもヤッツケ仕事のまま治療が終了した。
左上奥歯はそのギザギザガタガタした形で周囲の歯茎を傷つけ続け、
9月くらいからは歯茎の腫れが何をしても引かなくなっていた。
歯槽膿漏の薬を塗っても腫れは引かない。
リステリンで消毒しても腫れは引かない。
そうこうしているうちに、何もしなくても出血するようになった。
いや、さすがにこれはおかしいだろう、と思い、
ついに今月に入って家から少し離れた
(前の担当歯科医の前を通り過ぎて5分歩くだけだが)
別の歯科医に診断を仰いだところ、
「これはうちでは手も足も出ない。
紹介状書くから大きな病院で検査を受けてほしい」と言われ、
昨日朝から紹介状片手にデカい病院に行ってきた。
まあ一回で確定診断などできるはずはないから、
まず血液検査とレントゲンと心電図、後日CTとMRIの造影検査を受けて、
来週の診断でほぼ病名は固まるのではないかと思うのだが、
おそらくは口腔がんではないかとのこと。
はあ……口腔がんかあ。医者曰く、いまはまだ潰瘍部が小さいから
簡単に病気に勝てる可能性が高いらしい。
まあ、それはいいことなのだろうなあとは思うのだけれど。
やはりこの期に及んで一番の問題は、金である。金がない。全く足りない。
どうしたらいいのかわからないレベルで金が全然足りない。
いったいどうしたものやらねえ。
がん治療っていくらくらいかかるんだろう。
こちとらがん保険にすらはいってないしな。いや、入る気はあったのだ。
しかし拒否要件として胆石とか脂肪肝を出されたら、
他はオールOKでもがん保険には入れない。
ただでさえ借金が増えて行く一方だというのに、
ああもうどうすりゃいいんだ。
とは言え、金で解決できる問題など、
人生においてさほどたいした問題ではない、
というのは私の座右の銘のようなものである。
何とかなるだろう。……なるだろうか。なるといいな。