https://kakuyomu.jp/works/16817330667910737131/episodes/16817330669504766579MARS CURRY 最新エピソードです。
新しい小説、タイトルは
HOW TO WRITE A LOVE LETTER
東京の美大で現代美術を教える結城響《ゆうききょう》は、ニューヨークにある美術学校にかつて在籍していた昭和のころ、バスキアやキースヘリングのグラフィティと出会い、衝撃を受ける。
しかし、弟子を多く抱える伝統書道の大家であった父の書家の突然死で帰国を余儀なくされ、伝統書道の世界へ入るが、そこは因習と上下関係の家元制度にがんじがらめで、一番弟子に地位を譲りたいと告げる。
一方、古典の臨書の中で過去の文人達の魂の叫びを魅力に感じていた結城。
そんな中、散歩中に自転車と衝突し、知り合った女子高生の照崎香奈美《てるさきかなみ》。彼女が落とした片思いの男子生徒に宛てたラブレターを指導したいという結城。
香奈美は金釘の文字しか書けずに、それが劣等感だと卑下するが、「それこそが君の個性。これをどう生かすか、毎週考えようか」と提案する結城。
月曜日の放課後、1時間という約束で交わされる魅力的な「書」のレッスン。毎週のように魅力的な書についての講義と演習が始まる。
政争に敗れ、流刑地で自らの苦境をを嘆く蘇軾、
唐末期の内乱の中、甥を逆賊に殺され、憤りと悲痛を綴った顔真卿。
酒宴の前に禊の儀式を行い、人生哲学を説く書聖、王羲之。
円相を饅頭に見立て、「見立てる」ことで図形が意味を持って生まれ変わることを示した禅僧、仙厓。
そして、白人支配のアート界に憤り、黒人ミュージシャンのドローイングに王冠を描いてアフリカンアメリカンの矜持を示すジャン・ミシェル・バスキア。
「美文字なんか目指さなくていい。魅力的な文字や文章を彼らから学んでほしい」
という結城の真意が香奈美に通じるのか、
そして香奈美はバレンタインの日、チョコと一緒に手書きのラブレターを憧れのサッカー選手に手渡す。
今は過去の遺物となった手書きのラブレターや交換日記。その重要性をAI時代の今だからこそ説きたいと思っています。
超真面目な本格ゲージツ小説なのでゆっくりやりますね。
バイビー。
https://youtu.be/ocIHDxA_hag?si=5tu0H-PsGqUe9JNTジャンミシェルバスキア。
バスキアのドローイング