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自分を理解してもらえない悲しみ Cheating On Love

Cheating On Love エピソード公開しました。
https://kakuyomu.jp/works/16817330658385162149/episodes/16817330658569664956

この小説におけるもう一つのレイヤーは、「理解されない自己本来の意図」というコミュニケーションギャップです。

中国における戦国時代、強国、秦に対抗するため、
趙や魏などの六国はNATOのような連合を作って対抗する「合従策」を採ります。それに対して楚の国において張儀は秦に六国が従う「連衡策」を唱えて妥協しようとします。

楚の屈原は理想を貫こうと連衡策に反対し続けるのですが、周囲から浮いてしまい、意図を汲まれず誤解されてこう嘆くのです。

「信にして疑はれ、忠にして謗らる」( 楚辭 )

誠実なのに疑われ、忠実であろうとしているのに
悪口を言われる。

思い余った屈原は、憂国の情に駆られ絶望し、
汨羅の淵から身を投げて命を断ちます。
5月5日、彼の最期を偲んで、彼の地に民衆が供えた
チマキ。
端午の節句にチマキを食べる起源とされています。

今回主人公の一人、「ヒキマユ」も
このように自分に正直に生き抜く理想の人物として
描いています。絹を作る貴重なマユ、を
引く、という語源にしてその純粋さを
表現しようとしています。

そしてもし屈原に、清談を交わせる無辜の友が
いたら、という思いでシンタロウを設定しました。

シンタロウとは「清談」ではなくて、エッチも含んだ
「濃厚な交わり」、なんですけどね。

小説を彩るものとして、今回は英語、中国を外国語
教養科目として取り込んでいきます。
お楽しみにねえええ。


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