集中力が不足していると駄作が生まれます。集中力と言うよりも、脳の疲労が蓄積していると文章力と発想が全て落ちて、結果、小説が無駄な文章の羅列に生まれ変わります。そして、結局調子が良い時に文章を書き直すことになるのです。疲れている時に無理をしないほうが良い、という典型的な例でしょう。
それでも無理したがるのは一種の意地です。実直な証拠と言えば聞こえは良いですが、自身の体調を顧みない不器用な人間なだけなのです。頭では無理は禁物とわかっているのに、真面目さが仇となり、定期的に、決まった時間に文章を綴らなければ罪の意識に苛まれる、被害妄想人間なのです。
そんな人間は加害者側に回り、欲望のままに遊び呆けるべきでしょう。よく遊び、よく眠る、その先で面白さに辿り着くのです。楽しい気持ちにならなければ、楽しいものは思い浮かびません。小説は頭の中に浮かび上がるものなのですから、環境が良くなければ良いものは生まれません。植物と同じです。丁寧に忙しなければ、すぐに枯れてしまいます。
無駄な人生を送る無駄な人間とならないように、疲れを癒し、小説を書くという行為を楽しめるように生きてゆきたいものです。