1週間前に発売されたゲームのネタバレをやらかす、そんな感じのいつもの近況ノートですこんにちは。
いやー、すごいですねFF。ナンバリング16ですよ16。流石にマリオカートの64とかシムシティの3000には負けますけどね。ウォーハンマーなんか今度400002が出るらしいですね。
冗談さておき、ナンバリングが進むとシステムがガラッと変わっちゃうんですよね。ファイナルファンタジーって、ナンバリング飛び越すと何も分からなくなるんですよ。ファイナルファンタジーと銘打ってる作品、毎度やる事が違います。
ドラクエはそのへんあんま変わらないように見えて仲間が増えたり仲間を作れたり仲間に個性が出たりモンスターを仲間に出来たり……11はもう別物でしたが、それでも根幹を揺るがさない世界観があるんですよね。
勇者が魔王を倒す。というものすごくシンプルな大目標があるからです。相手が破壊神だったり堕天使だったり、途中まで別の敵追ってたりと変化はありますが、最終的にそれは変わりません。
じゃあFFは?そう、FFと言えばクリスタル!初代はクリスタルがなんかやべーから探求の旅をするぜ!じゃあ2はレジスタンスになって帝国と戦おう!はいもうクリスタル1ミリも関係なくなりました。
んーーーまあRPGである以上、主人公がなんらかの最終目標を打倒する物語ではあるんです。勇者が魔王を倒すってのは共通しているんですが、その相手が序盤で姫攫った騎士がなんやかんやで化物になってたやつとか、皇帝とか、闇とか、暗黒物質とか、無とか、神になった宮廷魔術師とか、銀髪ストーカーとか、時操る魔女とか、闇とか、親父とか……とにかくバリエーションが豊富すぎる。
ファイナルファンタジーのファイナルファンタジー性を担保する物とは何か。クリスタルは2の時点で否定されている。チョコボやモーグリも初代にはいなかった。生みの親も10以降はいない、というかその生みの親が「FFはおもちゃ箱だ」と言ってしまっているので、もうなんでもありなんですよ。
やれ「FFは宇宙だ」とか「FFはスターウォーズだ」とかいろいろ言われていますが、それはFFシリーズの一部でちょっと共通している点と点を勝手に線で繋げただけで、ハッキリ言って全ナンバリング別物なんです。毎度違う完全新作が出たと思ってください。
とはいえ長い歴史の中で各FFに含まれるエッセンスを上手い事抽出して多くの人に「これはFFだ」と認識させるFFのテーマパークがあります。それがFF14なんですね。あるいはファイナルファンタジーSというTwitter上で連載されている二次創作小説がそうです。
今回のFF16は、主要スタッフがほとんどFF14の主要スタッフと被っているんですね。これが何を意味するかって、今回のFFはかなりFFって事です。っていうかFFでした。
まず、今までほぼ空気だったクリスタル要素を大々的にフィーチャー。初代は「クリスタルがヤバいと世界がヤバい」でしたが、今回のは「クリスタルのせいで世界がヤバいのでクリスタルぶっ壊す」話です。クリスタルの加護に反逆する《大罪人》が今回の主人公です。これでもおとなしめの変化球です。
ちゃんとチョコボも出てきますし、モーグリもいます。ファイアなどおなじみの魔法もありますし、いつもの召喚獣が今回はメインです。このへんはかなりわかりやすいFFらしさの見せつけですね。
そういう分かりやすいのは上記のもんぐらいです。FF14のスタッフって分かる人にはすっごく分かるFFオタクのツボを突いてくるんですよ。被差別民の粛清を黒騎士がやったり、シドの娘の名前がミドだったり、後はなんか……よくわからないけどまあとにかく細かいネタが多いよ!
今回、舞台がかなり暗いです。画面も暗いところありますが、とにかく「この世界には住みたくねえな……」って感じです。
ざっくり言うと大陸がどんどん不毛の地に汚染されていく中で為政者は残った領土を奪おうと戦争を仕掛け、領民もそれに巻き込まれ、ベアラーと呼ばれる被差別民はボロ雑巾になるまで使い潰されます。
ベアラーは取ろうとすると(物理的に)全身に毒が回って死ぬ仕組みが仕掛けられた烙印を頬に彫られ、主人の命令なくば声を発することすら許されず、一度飼われたら最後、自身の身体が魔力の使い過ぎで石化(治療法はなく、死亡と同義)するまで使い潰されます。
ベアラーの受ける仕打ちに関しては作中で散々語られますが、特にヤバかったのは「ベアラーとして生まれただけで『処分』」「ベアラーを生んだ母に『もっとちゃんとした弟が欲しい』と懇願する子」「ベアラーバレした瞬間、親友だった人に殺されかける」「石化したベアラーを前にして『パパに頼んで新しいクロエ(石化したベアラーの名前)を買ってもらうんだ!』とのたまう子」と……これだけでもう十分分かるかと思います。
この世界、魔法を使うにはクリスタルが必要です。そして魔法を主に使って生活しているので、クリスタルが尽きると生活出来なくなります。ベアラーはクリスタル無しでも魔法使えるけど石化しちゃう。そう、自活能力がないんですよこの世界の人間。
一部の人はクリスタル無しでも生活出来るように頑張っているんですが、9割9分の人がクリスタル頼りの生活をしています。あるいはベアラーをこき使うか。
ここで問題なのはそのクリスタルを使いすぎると、どんどん大地が黒くなって動植物が生きられない状態になります。うーん環境問題!
そんな世界で特別視されているのが『ドミナント』と呼ばれる召喚獣の力を行使出来る人達。主に核兵器みたいな扱いされてます。エヴァンジェ隊長の事ではありません。
ショタのフェニックス、三十路のシヴァ、感情の重いガルーダ、愚かなタイタン、ホモのバハムート、雷神シドのラムウ、すごい強そうな国のオーディン、伝説のリヴァイアサン。この8属性分しかドミナントは存在しません。時代によってはいないこともあります。
主人公はイフリートのドミナントです。あれ?フェニックスと火が被ってない?おかしくね?その謎を解くのがFF16のメインストーリーの一つです。
紆余曲折あってイフリート以外の力も吸収できる主人公はちょいちょい他のドミナントと交戦したりしなかったりします。その召喚獣バトルが今作のキモですね。言ってませんでしたが、今回は完全にアクションRPGです。
あなたはイフリートを動かしてガルーダとかタイタンとかバハムートとかと殴り合いをしてもらいますって事ですね!これがメチャクチャ楽しいんですよ!ああ、そういやバハムートもFFっぽさを担うピースの一つでしたね。バハムート戦、最高ですよ。
別にイフリートになっていなくても人間体でいろんな召喚獣の力を組み合わせて戦えます。この通常戦闘もまた楽しいんです。私はギガフレアに頼り切りですが。
ストーリーは、12とかTとか好きだとかなり好きだと思います。重いですからね。私は好きでした。序盤からクライマックスに至るまで、しっかり作られていた感じがあります。
私はずっと「いつ死ぬんだこのキャラ……」とか「いけーっ!クライヴーっ!そこだーっ!抱けーっ!」とか言ってましたけど、ネタバレ上等で話すと死ぬキャラは割といなくて、クライヴ(主人公)は終盤めっちゃヒロインとイチャつきます。
あと戦闘と言えばアレ。相棒のトルガルです。犬です。PS5専用ゲームの開発リソースを使ってケツの穴まで再現しきった超モデリングワンちゃんです。発売当初はこいつのスクショでTLがあふれかえっていました。
あとこれはFF15との比較になってしまうのですが、戦闘が快適。FF15って理不尽なよく見えん攻撃でHPを減らされて、それをポーションの暴力で解決するアイテムゲーになっていたんですが、今回は攻撃が超見やすい。そのかわりポーションの持てる数は少ないですが。
なんというか、FF15はFFでやれることを丸ごと欲張りに詰め込んだ結果いろんなところに齟齬が出ていた気がします。アイテムの数が多すぎていちいち選択するのに手間だったり、魔法を使うのも手間だったり、武器の数多過ぎたり……
そこの反省か、FF16はとにかくいろんな要素を切り詰めている気がします。武器は剣1本、魔法は弱いのがポンポン出るだけのコンボパーツ、アイテムは3種しかセット出来ない、仲間は完全オート行動などなど。
ただ、FF15と比較すると寂しいんですよね。移動中もみんなでダベったり、オートでスクショ撮ってくれるプロンプトもいたり、15には15の良さがあるんだと思います。まあ今回はダベってる暇ないんですけど……
ともかく、FF16は総合的に見てかなり良いゲームだと思います。暗いシナリオだからこそ、召喚獣バトルのアホさが際立つのかなって思います。残念な点がないわけではないですが、それは個人の主観なので申し上げるのはTwitterぐらいに留めときます。それでは、また。
最後に、米津玄師さんめっちゃ歌上手いッスね……エンディングでやられました。
書き忘れた蛇足
最後の最後でラスボスと召喚獣の力をぶつけ合うのですが、ガルーダとフェニックス以外はFF3の詠唱をしてくるんですよねラスボス……タイタンとハイパ、バハムートとバハムル、オーディンとカタストみたいに……