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16「昭和11年、夏樹、東京へ」補足

1.Fカップ

 なんてものを補足するんだと思われるかもしれませんが(笑)
 小説の中で女性の胸のサイズを書いたことに拒否感をもたれるといけないので。

 第一章「時を超えて愛する君のもとへ」でバストアップしてる経緯は少し書いてあります。
 が、それ以前に私が注目したのは、アルファベットそのものが持つイメージです。連想みたいなものです。
 そのイメージを、作中の人物の性格に重ね合わせたわけです。

 で、そのイメージとは次の通り。
  A……少女。几帳面。
  B……ボーイッシュ。
  C……キュート。
  D……生真面目でおかたい。
  E……バランスが取れている。
  F……上品で優しく美しい。
  G……たくましい。
 これ以上の大きさは非現実的。

 で、EとFが字形としては好きなんですが、Fの方がエレガンスのイメージが強い。(特に筆記体)

 ま、あくまで私個人のイメージですが、これをヒロインの春香のイメージに当てはめたわけです。
 ……あんまり上品で優美ではないかもしれませんが(笑)


2.殺生石のエピソード
 実はこのエピソードだけで1話書くつもりだったんですが、さすがに戦前が長くなりすぎるので断念しました。
 江戸時代の章で書くことになるでしょう。(忘れていなければ)

 主人公2人は神さまなので、第一章の現代編では帝釈天、第二章の古代ギリシャでは女神アテナとアルテミス、第三章ではジョカと元始天尊と、人外のものとの出会いがあるのです。


3.上野駅

 この頃は新しく立て直された上野駅で、人の動線を整理して乗車口と降車口を分け、降車口は地下の車寄せの方に出たそうです。
 勝手なイメージですが、空港みたいなものですかね。

 写真はこちらを。
「鹿島建設 上野駅の歴史」
https://www.kajima.co.jp/news/digest/jul_2006/kiseki/index-j.htm

「昭和からの贈りもの」
http://syowakara.com/03syowaA/syowaA35ginzaline.htm



4.八洲ホテル
 ここも全然描写してませんが、なにしろ当時のホテルに何があったのかよく分からず。

 参考にしたのは次です。

「日本のホテルと旅館のタグラベル」
http://www.hotel-label.com/tag-tokyo.html

「ヤシマホテル」
http://www.hotel-label.com/yashima_hotel.html

5.松本先輩の説明

 主に参考にしたのは、『2・26事件と昭和維新―写真構成 (別冊歴史読本永久保存版―戦記シリーズ)』です。
 てっとりばやくまとまっているので。

 前に紹介した書籍もざっと目を通しましたが、がっつり介入するわけではないので。

 なお歩兵第一連隊の栗原は2.26の主要人物の一人です。
 10月事件より昭和維新にのめり込んでいったので、それ以前に除隊した主人公が知らないのは当然です。

 また共産主義の活動は、戦前としてこの時期に最後の盛り上がりを見せ、入れ替わるように右の動きが大きくなっていきます。


6.2.26事件

 『2・26事件と昭和維新―写真構成 (別冊歴史読本永久保存版―戦記シリーズ)』が要領よくまとめられています。ただムック本なので、それだけ留意下さい。

 サイトで全体の経緯がまとまっているところって見当たらないんですね……。

 というわけで、wikiを。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E3%83%BB%E4%BA%8C%E5%85%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6


 作中で書いた首相官邸への襲撃。殺されたのはターゲットの岡田首相ではなく、その義弟でした。似ていたそうです。

 ちなみにこの襲撃の指揮を執っていたのが、作中に出てくる歩兵第一連隊の栗原中尉です。
 連隊旗手をしていたのは『歩兵第一聯隊歴史』によります。

 首相は女中の部屋に隠れていて、それを知った秘書官たちが、後日、首相の葬儀をしたいと交渉し、葬儀の際のどさくさに紛れて脱出に成功します。

 彼らは永田町と霞ヶ関一帯を占拠したわけですが、地図は次がわかりやすいかと。

「昭和を歩く」下の方の各部隊の襲撃経路図
http://www.tokyo-kurenaidan.com/showa2.htm

「ユキカゼさんのツイッター」
https://twitter.com/navy_ichiho/status/571702584118939648


 鎮圧後、裁判戦術に移行しようとしていたそうですが、戒厳令下なので非公開裁判。しかも事実認定を主として思想については触れられずに終わってしまい、16名が死刑判決となります。

 これにて皇道派は退けられ、非皇道派(当時は統制派という言葉はなかった)が主流となっていくのです。


 作中には書いてませんが、北一輝の『日本改造法案大綱』が教科書というか、バイブルになっているわけですが、これって一般に流通していたんですかね。

 なお次はNHKアーカイブスから、近衛歩兵第3連隊の兵卒だった方と鎮圧側の人の体験談です。
https://www.nhk.or.jp/archives/shogenarchives/search/nenpyo/list.html?year=193602-01

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