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テオプラストスのキャラクター類型


現在、クリストファー・ボグラ―&デイビット・マッケナの『物語の法則』(アスキー)を読んでいます。

途中で、キャラクター類型として、テオプラストスの30種の類型が紹介され、後の作家たちが、この類型から特徴を2つ3つと重ねて魅力ある人物を描き出してきたとあります。

さらに、この30種に加え、自分なりのキャラクター類型を作ることが推奨されました。

アリストテレスの弟子であったテオプラストスですが、30類型は欠点ばかりが挙げられており、美徳の類型もあったのではと言われているようです。


そこで皆さんに質問。

【次にその30類型を挙げますが、皆さんなら、他にどんな特徴を思いつきますか?】

テオプラストスの30類型(『物語の法則』p157~、原典はB.C3世紀、邦題「人さまざま」、訳本は岩波文庫)
1「皮肉屋」はミスター・偽善者。二面性があり、思っていることを決して言わない。

2「へつらい屋」は、自分より上の相手に取り入ろうとする。

3「無駄口屋」は、どうでもいいことを話す自分が好き。

4「粗野な人間」は、騒々しく、趣味の良さやマナーというものを知らない。

5「お愛想を言う人間」は、人が聞きたいことを言い、人から好意を持たれたがっている。

6「無頼な人間」は、自制心がなく、なんにでもやみくもに突っ込んでいく。いいかげんなことをやってはトラブルに巻き込まれ、大声でしゃべる。

7「おしゃべり好き」は、人に口を挟ませない。

8「噂好き」は、自分の聞きたくない噂は聞かず、話をすぐに大きくする。

9「恥知らず」は、度胸があり、列に割り込んだり、金も払わずに催しに潜り込んだり、ケーキに指を突っ込んだりすることを恥ずかしいと思わない。

10「けち」は、どうでもいいことで長々と損得の計算をする。

11「いやがらせをする男」は、女性への敬意や他者への礼儀というものがない。

12「タイミングの悪い人間」は、ふさわしい時というものを知らず、いつでもやってはいけないところで、余計な口を挟む。

13「お節介」は、他人のことに出しゃばって介入したがる。

14「愚か者」は、大事なことがわからず、冗談も理解できない。

15「へそまがり」は、恨みがましく、クズ置き場の野良犬のようにうなっている。

16「迷信深い人間」は、簡単におびえ、たわいのない言い伝えをすべて信じている。

17「不平屋」は、自分が公平に扱われていないと絶えず文句を言っている。

18「疑い深い人間」は、誰のことも疑い、仲間のことも高く評価しない。

19「不潔な人間」は、汚れた上衣を着て、あごひげに食べかすをつけたまま、下品にうろうろしてばかりいる。

20「無作法な人間」は、考えの浅い、うんざりするような、不適切なことを言うのが得意である。

21「見栄っ張りな人間」は、最新の流行を追いかけることで自分の地位を示し、どうでもいい功績に大げさな重みを持たせようとする。

22「しみったれ」は、目の見えない物乞いの手から金を奪うようなさもしい人間である。卑劣な告げ口もする。

23「ほら吹き」は、ちっぽけな、あるいは空想の功績で自画自賛ばかりしている。

24「横柄な人間」は、自分こそ最高の人間で、誰よりもまさっていると考えている。

25「臆病者」は、人との対立からこそこそと逃げるが、争いが終わると手柄を吹聴する。

26「独裁者(権力好き)」は、自分や自分の属する階級の権力に貪欲である。社会規範を自分の都合のいいように変えたがる。

27「年寄りの冷や水をする人間」は、年相応のふるまいをせず、初歩の進歩にしがみついている。

28「悪態好き」は、陰口を叩き、誰についても悪口を言う。

29「悪人びいき」は、よくない人びとと関わり合い、社会の最悪の人間たちを擁護する。

30「貪欲(欲深)な人間」は、富をかき集めることしか考えず、ありとあらゆる金銭的な優位を獲得しようとする。

※『物語の法則』は他にも色々と参考になる内容がありますね。お薦め。

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