もう新作を追加することはなさそうなので、カクヨムコンの参加作品をまとめて紹介します。
まずは長編から。長編は二本、どちらもホラーです。
【連載中】つまごい(約13万2000字)
https://kakuyomu.jp/works/16817330650194763670かけつぎ職人の澪子には、結婚十年になる夫の真志がいる。
といっても、刑事である真志と夫婦のように過ごした記憶はほとんどない。
募る孤独に耐えかねて二年前に離婚を切り出したが、埋め合わせの約束さえも果たされない惨憺たる状況が続いていた。
そんなある日、かけつぎの師匠でもある叔母の店に懐かしい顔が現れたと聞く。
仙羽泰生は、小学校卒業まで澪と一緒に過ごした幼なじみだった。
――この前お風呂で女の人が死んだでしょ? そこの給湯設備、センバのなんだって。
叔母が口にしたのは、数日前に起きたばかりの一件だった。
澪子とはまるで関係のない、他人の不幸のはずだったが……。
【完結済】清き祈り(約12万3000字)
https://kakuyomu.jp/works/16816927860802274200県庁職員の祈は、結婚二年目。
投資家の夫、吉継は同じ町で産まれた幼なじみで、目下悩みの種でもある。
幼い頃からの夢を諦めてポスドクの職を辞め「自分探し」に没頭した結果、整骨院を経営する寺本の教えに心酔するようになってしまったのだ。
寺本が作り上げたBRPと呼ばれるメソッドは、脳に刷り込まれている成功を阻む思考回路を成功に繋がるものに書き換えてくれる、らしいのだが――。
続いて短編。短編は全て完結済みです。
【現代ドラマ】うちの息子を部屋から誘い出すレシピ
https://kakuyomu.jp/works/16816927861122443237――やっぱり、なんか、無理。
高校へ入学して一ヶ月も経たないうちに、息子の直哉は人生二度目の不登校に突入した。
かつて大学を不登校で中退した私は、行きたくても行けない葛藤を誰よりも知っている。
それでもこのままで、生きることを願うだけでいいのだろうか。
迷いながら願いながら、息子のために作る料理とは。
【SF】ざくろをもぐ
https://kakuyomu.jp/works/16817330650196205954人工臓器の国内生産ラインが確立されて三年。
更年期の相談で産婦人科に訪れた礼亜は、卵巣の人工臓器移植を提案される。
タブレットに映し出された自分の卵巣を見て、いつか訪れた柘榴の果樹園を思い出すが――
【ホラー(怖くない)】のこされたこどもたち
https://kakuyomu.jp/works/16817330651038146085――そうだ、あの布団を公開したらええんじゃないの。
幼稚園に勤める文乃と住持の尚隠は幼馴染かつ元夫婦で、現在も良好な関係を続けていた。
ある日、尚隠は寺の将来を憂い文乃に相談する。
文乃が思いついたのは、小泉八雲の『鳥取の蒲団のはなし』に出てくる布団を公開することだったが――。
以上の五本で参加しております。
年末年始のおともに、楽しんでいただければ幸いです。