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閉じられた頁

閉じられた頁

誰もいない
東棟の空気に
ひとしずくの光が舞う

名もない本が
僕の指に 脈を打つ

開かれた頁の奥から
誰かの夢が そっと息をする

「きみを待っていた」
ただ それだけで
夜がやわらかくなる

僕はまた来る
声にならない
物語のために

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