「切々と望む」
https://kakuyomu.jp/works/16817330650788008194この短編は、風土記系FT小説のリンク集「異世界風土記」さん主催の風土記系競作企画「調」
http://still-in-noise.a.la9.jp/fudoki/kikaku/2022_01_shirabe/kikaku.html 参加作です。
帝国の役人と、二人のわけあり学生による、古代遺跡調査行。
「とある土地に関する調査報告書、またはそれにまつわる物語」というテーマに合わせて、享楽的な歴オタと、どこまでも一途な生真面と、そんな二人の若者に振り回されているけど実はそこそこ切れ者、な三人が、東の辺境にある「果ての沙漠」へと旅をする物語を書きました。
二年前の風土記系競作企画「祝」に「渡座の祈り」で参加した際にも書きましたが、「風土記系FT」というのは、「異世界の気候や地勢、そこで暮らす人々の生活に社会のありさま、文化文物を味わえる物語」のことです(ちなみに「異世界風土記」は、「管理人のヌーさんが個人的に風土記系FTを集めたリンク集の名前」=「ヌーさんのサイト名」だそうです)。
今回のテーマが発表された五月、脳内ですぐに一名の既存キャラが「調査!? はいはい! 調査行きたい!!」って立候補してくれまして、「あー、もうネタが決まっちゃったなー、楽勝だなー」なんて思っていた、んです、が。
せっかくのテーマ創作なんだから、きちんとド真ん中を狙って「報告書」を書こう、って思って色々こねまわしているうちに、重要なことに気がつきました。この立候補してくれた奴、報告書を書かせたら普通に真面目でまともなものを持ってくるんですよ。こいつの真価は、書類の中じゃなくて普段の言動にある……。
で、それならば、報告書と実際の出来事とを織り交ぜて書こう、と思ったんですが、当たり前のように文字数が足りなくなりました。こんなのプロットの段階で解る。絶対足りない。無理。
仕方がないので、他のネタをちょこちょこ探してみたんですが、なんというか、出てきたものがどれもオチが弱いんですよ。私は「オチがつかなければ落ち着かない」どころか「オチがなければ出力できない」不器用人間でして、「ネタが上手くまとまらない~~」と床の上をごろごろ転がりながら(比喩)四箇月、報告書形式にこだわるのをやめてみたら、一番最初に思いついたあいつの物語がなんとか一万字に押し込めそうだと気がついたのでした。企画の募集要項に「それ(報告書)にまつわる物語」とも書いてくださってますし! 単なる読み物でも、企画に並ぶご馳走の隅っこのパセリぐらいにはなれるかも!
予期せぬタスクだのなんだので執筆時間が取れなくて、この二週間むちゃくちゃ頑張りました。何とか間に合って本当に良かったです。
上の段で「既存キャラ」と書きましたが、この短編は既存作の番外編やスピンオフではありません。既存作に登場したキャラではありますが、なんだろう、町や山や川なんかと同じ、物語世界に付属する存在を使用した、と言えばいいのかな……。
カクヨムでは、コレクション機能を使って「遥けき大地の物語」
https://kakuyomu.jp/users/typ1/collections/16816452220560158041 としてまとめていますが、同一世界を舞台としているだけで、それぞれが完全に独立した物語になっているのでした。
とはいえ、既存作をお読みの方は、「こいつはもしや」って思われるかもしれません。そのあたり、もう少し落ち着いたらこぼれ話として幾らか書き出してみたいと思います。
その時のために、ブログへのリンクを貼りつけておきますね。
ブログのユーザータグ「切々と望む」の記事
https://greenbeetle.blog.fc2.com/?tag=%E5%88%87%E3%80%85%E3%81%A8%E6%9C%9B%E3%82%80ツイッター「#調014」
https://twitter.com/hashtag/%E8%AA%BF014たぶんブログにまとめる前にツイッタでこのハッシュタグをつけてなんか色々呟いていると思います。読んでくださった方々のご感想も読めますので、是非どうぞ!
Photo by Wojciech Linert@Pixabay
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