わたくしは二週間ほどお屋敷を離れ、バンド仲間と共にゲリラライブで周っておりました。
わがロックバンドのゲリラライブとは、まったく縁のないライブハウスへこっそりと何食わぬ顔で楽屋へ勝手に入り込みます。
その日開演される、これまたまったく見も知らぬバンドさんが本番前に待機中、「それっ!」とリーダーの掛け声に合わせてメンバー全員でステージに登場し、開演を待っていらっしゃるオーディエンスの前でいきなりプレイし始めますの。
もちのロン、ハードロック! でございます。
関係者の皆さまが茫然とされるなか三十分ほど演奏して、あとは風のように去って行くのでございます。
ようやっとこのツアーも終り、わたくしは愛用のベースをソフトケースで背中に、エフェクターなどの器材を入れたスーツケースをガラガラと引きながら屋敷にもどる途中でございます。
すると、なんだかものすごいエンジンを響かせながらゆっくりとこちらに向かってくる耕運機が目に入りました。
かなり年季の入りました耕運機を運転なさっておられるのは、JAのマークをつけた帽子をイナセにかむったゲンさんでございます。
たしか御年九十歳を迎えられるのに、いまでも現役でファーマーをなさっておられます。
わたくしはすれ違いざまにご挨拶申し上げます。
ゲンさんはブツブツとつぶやきながらご自身の世界へ入っておられるようで、わたくしには気づかず耕運機を運転なさって過ぎていかれます。
わたくしは屋敷の門が見えたところで、はたと嫌な予感。
ゲンさんの田畑って、こちら方面ではのうて、隣町との境であったはず。
なにゆえこちらからお出でになったのか。
しかも、わたくしは確かに出かけるとき、きっちり閉めた門が全開になっておるではありませぬか。
急いで門をくぐりますと……
西洋風の庭園さながらに美しく整備されているお屋敷前の広大な庭、のはずが、見渡す限り水田に変わっているではありませぬか!
ええ~っ!!
わたくしは、ヘナヘナと腰から崩れました。
ゲンさんの手によりわが庭は、パーフェクトに田んぼとして耕されてしまったのでございます。
稲刈りが大変ねえ、などと笑うしかございませぬ。
~~♡♡~~
カラ梅雨と申しましょうか、天候の激変に右往左往いたしております。
ノートの更新が滞っておりまして、大変申し訳ございませぬ。
え?
誰も待っていないと?
さようでございますわねえ。新作を公開いたしましても、相変わらずの状況でございます。ましてやこのノートをご覧くださるおかたなど、いらっしゃるわけないのでございます。
それでもかまいませぬ。
ぶれない、つばき。
閑古鳥の二つ名は伊達ではありませぬ。
それでこそ、高尾つばきらしゅうて、よございます。
それはさておきまして。
ツアーの間に、レビューやお★さまを頂戴しちゃいました♡
『影法師がひとつになるとき』
桜井今日子さま、
「美しい恋愛小説はいかがですか?」
心より御礼申し上げます!
aoiaoi さま、
「誠実に、ひたむきに。深く、強く思い続ける。そのことの大切さ。」
心より御礼申し上げます!
『農協のATM』
Audience(L) さま、
「その仕事からは卒業なさい」
心より御礼申し上げます!
『面妖な金属男』
シュンヤさま、心より御礼申し上げます!
『予想外な涼ノ宮兄弟』
@v4lmetさま、心より御礼申し上げます!
『魔陣幻戯3 『千年魍魎』編』
@v4lmetさま、心より御礼申し上げます!
また、お目通しくだすった皆さま、深く感謝申し上げます♡
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なんだか新しいコンテストがあるようでございます。
「30歳主人公コンテスト」、でございます。
つまり、おじさんを主人公にするわけでございますのね☆
わたくしは先見の明があったようでございます。
え?
おじさんと申せば、拙作「薔薇美の物語」の薔薇美おじさんでございますわよぅ♪
薔薇美の30歳時代を描く一大巨編、近日公開!
あ、冗談でございます。
でも、もしかすると新たなおじさんを登場させて書かせていただくやもしれませぬ。
たまたまこちらに立ち寄られた皆さま、どうぞ熱中症にお気をつけになってくださいまし。
それでは、ごきげんよう♬