「ハニ~、ただいま~っ」
「おかえりなさ~い、愛しのダ~リン」
チュッ!
「はい、これお弁当箱。今日も美味しくいただいたよ」
「良かった。また会社の女の子たちに、騒がれちゃったかしら」
「うん。ハニ~の作るキャラ弁は、最高にいかしてるからね」
「えへへっ。『フジコちゃんを追いかける、ルパ〇三世』とか、
『ワ〇ピースの世界にコラボした、ドラエ〇ン』とか」
「うん。『ベルサ〇ユのばらのオスカルが、子泣き爺いのコスプレにはまる』や、『名探偵コ〇ン、痴漢の冤罪をきせられて線路を逃走中、同じく逃走中の金田〇少年と遭遇』なんて絵柄は、もうお弁当の域を出てアートだよ。しかも栄養満点でさ」
「ダ~リンに褒められちゃった、テヘペロ」
「だけど、今日はまいったな。
いつものように、ぼくがお弁当の蓋を開けるのを、周りで見ていたんだよ、女子社員たちが」
「驚いたでしょ、ウフフ」
「いやあ、さすがの僕も思わず叫んじゃった。
中にはその場で気を失う子や、口を押えてお手洗いにダッシュする子もいてね」
「まあっ。わたしもその場にいたかったな」
「確かにハニ~のキャラ弁を作る手腕は、もう神の領域だけどさ。
『ゾンビたちに襲われて、生きたまま喰われるスパイダ〇マンと、一目散に逃げようとしたバット〇ンを頭からかじるゾンビ犬』は超リアル過ぎ~。
CGの世界だよう。
よくもあんなリアルな絵をさ、玉子やソボロにタコさんウインナーやブロッコリーで描けるもんだねえ」
「愛するダ~リンのためだも~ん。
ちなみに明日はね、『死霊のはら〇た』と『サザ〇さん』をコラボしようかなって」
「それは美味しそうだねえ。楽しみにしてるよ、ハニ~」
チュッ!
主婦歴五十年の妻は、こうしてご主人の健康を考えたお弁当を毎日作り続けるのである。
キャラ弁は、お子さまのため。と申しますより、お母さまご自身のインスタ用になってきておるような昨今でございます。
めっきり風が冷とうなってきております。
皆さまにおかれましては、どうぞお身体にお気を付けいただいて、カクヨム生活をお過ごしくださいまし。
さ、わたくしも眠い目をこすりながら、カクヨムさまをばチェック!
あらま!
愛宕平九郎さま!
「ひねもす漫研、オタクかな」、「猟奇なガール」に「猟奇なドール」をご覧くださり、誠にありがとうございます!
ええ、これらは実を申しますとわたくしの最も得意といたしますジャンル、でございますのよ。
数々の応援コメントに、お★さままで頂戴いたしまして、心より御礼申し上げます♬