百合短編を公開しましたのあれこれ

 メグチカさんで長めの百合を書いてるのですが、書くほうの苦手意識にもだいぶ慣れたかなあと思い、pixivの百合小説賞に応募に向けて、短編集としてまとめてみました。

 百合短編!
 https://kakuyomu.jp/works/16816927860665465262

 なんとなく各話紹介です。

■第1話 巣立ちの時を百合カフェで
 百合カフェanchorというものが新宿にありまして、あれ、こんなとこ行ってみたい、とつぶやいていたら、あれよあれよという間に人に求められつつ作られたものになります。
 テーマ的には巣立ちにしちゃいましたけれど、これでよかったのかどうか……。こちらの百合カフェがテーマにしている「出会い」って、いつか来る別れのためにあると思っていて、その別れは何かからの巣立ちであって欲しいなと、そんな考えで書いています。
 現実にあるものを書くのって本当にむずかしいです。怒られたらまたなにか考えます(汗)。もう少しここのコミュニティと仲良くしたい感あり。
 実際に百合カフェanchorでコーヒーすすりながら、この話を書いていたのは、なかなかエモエモな体験でした。またやりたいです。

 推奨曲はリリィ、さよなら。の「ハルノユキ」。私の中では名曲すぎて、なにかあれば頼りにしてる、そんな切ない曲でございます。


■第2話 焦燥は恋へと変わる
 百合百合140字小説から抜き取ったおまけ短編小説に、さらに加筆修正してみました。いや、やっぱりこれってハッピーエンドにしなきゃキャラに怒られるなと思いまして。焦燥感って私には好きなテーマなので、また何か作るべ、とは思っています。こう、なんか障害になってたものって、年月とか努力で、思ってたよりわりと簡単に超えられるんだよなーとか思ったり。

 推奨曲はヨルシカの「老人と海」。空港の屋上で夏の熱気の中でこれを聞いていたい感じがして、寒い冬の夜にそんなことを思いながら執筆してました。


■第3話 心の中の津田健次郎が私に百合をささやく
 「ぼくがかんがえたさいきょうのしゃかいじんゆり」というものをまとめたものです。わりと仕事内容まで踏み込んだ百合作品が少なかったのと、「人といっしょに働くのって、もっとしがらみばかりなんだよなー」とか思ってたのをぶつけてます。
 あんまりそういう話だと、まじめすぎてどろどろな話にしかならないので、「心の中の津田健次郎」という仕組みを入れてコミカルにしてみました。実際、私も会議中にこんなふうに思ってたり。
 津田さんの声はめちゃくちゃ好きで、タイバニ前後で「あ、この人は売れる」と直感して、当時いた会社で「使ってくれー土下座するからー」と偉い人に懇願してたのですが、集客の都合でほかの女性アイドル声優に決まり…と、いまだに悔しいので、こうして作品に出してしまっている感じです(笑)。一番好きな配役は、ACCAのニーノですかねー。キレ声も素敵だけど。
 少しこうノンケの人が染まっていく心情も少し書いてみました。なんかかわいいからおっけーという感覚に少しずつ変わるそうな。ネタ元はうちの旦那。
 ちなみにこれ、それなりにノンフィクションな話なのです。どこまで本当かは内緒です(笑)。

 推奨曲はフミンニッキの「今夜」。インディーズバンドを探ってるとこういう大当たりがあるので、うれしくなりますね。とても若いガールズバンドなのに、結構スキャンダラスを感じさせる曲で、かなりこの話にぴったりだなーと思って、リピしながら書いてました。


■第4話 バレンタインに嘘をとろりとかけて
 バレンタイン当日に流れてくるTLを眺めながら、まあだいたい告白とかのシーンのマンガやイラストが多かったけれど、「そういや仲のいい女子達と好きなチョコ持ち寄ってだべりながら食べたの、すごく楽しかったな」と思い出し、「あ! これを百合話にすればいいのか!」と思ったのが2月14日午後8時……。それからなんとか3日でまとめたものでございます。
 前半かなり長めにしたのですが、こういうわちゃわちゃ感が本当に好きで。それを感じながらシリアスな後半を読んでいただければ……とか思う所存です。さらにもう一度頭から読み返すと、あ、この行動は!というのが気付けるように作りました。一粒で二度おいしい。チョコだけに。
 嘘つきばかりの恋愛群像劇を計画していて、それのカットオーバーだったり実験だったりもします。いやー登場人物多いと書くのたいへんですね。でも、書き分けがちょっと楽しい。

 推奨曲は鹿乃の「聴いて」。鹿乃さんの声って、本当に身近な女子ぽくて、いいなあと思ってます。でも歌詞がちょっとハードなんですよ。このギャップがたまらんのです。「聴いて」もぜひ聞いていただければ。この話に合う曲ですので。



 さて。

 男の娘系と百合系とどっちが書きやすいか?と言われると、まだ圧倒的に男の娘系で、それはたぶん心情がまだそっちのほうがわかるから、という理由ではございます。
 旦那に言わせると「百合とはビジュアルである」と喝破していて、文章でそれを起こすとなると肌ざわりとか髪がきれいとかかわいさを切り取るとか、そのあたりが男の娘系とまた違うところなのだろうなと考えています。
 私的にはどっちも距離感かなあ、とは思っていて、そのあたりは手をつなぐ描写とかに生かしていると思います(たぶん無意識でそれやってるので、どこまでやってるか自分でわからない(笑))。距離感が遠い順だと、男の娘、異性愛、百合みたいな流れのイメージだったり。

 さてさて。

 メグチカさんをコンテスト応募の都合上、できれば2月いっぱいで終わらせたく、そちらを先に書くかなあと思ってます。次は津軽の雪の中という寒い話。『転生勇者を甘やかしたい』もちょっと書きたいシーンがあるのですが、たぶん3月頭ぐらいかなあとかとか。あと、いまさらながら『女装めし』も最後までのプロット読み返したらわりと楽しかったので、なんかこれも続き出したいなあとかとかとか。

これからもご愛読いただければ幸いです。
それでは素敵な読書ライフを!

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