• SF
  • エッセイ・ノンフィクション

SF創作講座 最終作品にむけて既存作品をながめる

テッド・チャン「息吹」
自分たちの正体が分からない人間が、機械じかけの体内を覗いて、空気圧で思考していることを発見する。だが、まわりの気圧が下がり、思考が遅くなる。

劉慈欣「円」
死を恐れる始皇帝が、人間をNAND回路にして、円周率の計算をする。だが、兵を使いすぎて、攻撃される。

オキシタケヒコ 「平林君と魚の裔」
動きたがらない生物系大学院生が、宇宙貿易船に、なぜか乗り込めることになる。だが、自分が定住ではなく、動く種族だと自覚する。

テッド・チャン「商人と錬金術師の門」
妻を死なせたことを悔い続ける男が、タイムマシンを使って、妻を救おうとする。だが、タイムマシンの出口から現場への移動には困難が伴う。

宮部みゆき「わたしとワタシ」
生き方に少し後悔のある中年女性が、タイムマシンで、高校生時代の自分と遭遇する。だが、高校生のワタシは、中年の自分にがっかりする。

柴田勝家「検疫官」
カタブツな検疫官が、合理主義的国家で、物語を病原菌として検疫する。だが、幼い少年の物語に心を惹かれる。

藤井太洋「おうむの夢と操り人形」
何ごとにも一歩引いたエンジニアが、おうむ返しのロボットで、認知症患者に受容される。だが、健常者もオウム返しロボットに気づかない。

新井素子「やおよろず神様承ります」
無自覚に世間体を気にする主婦が、じゅんばんじゅんばんいっこっつの神様を信じて、生活のストレスが減る。だが、近所の虐待が見過ごされていた。

宮部みゆき「母の法律」
思春期の高校生が、記憶の沈殿処理を施されて、幸せな養子になる。だが、自分を虐待した生物学的母親を知る。

上田早夕里「滑車の地」
身寄りのない獣の姿の少女が、住むところがなくなった世界で、マジョリティを差し置いて重要任務を任命される。だが、予想より早く居住地が侵される。

高野史緒「浜辺の歌」
孤独で弱りつつある老人が、コントロールされた町とロボットにより、自律していると錯覚して生活する。だが、我を失って徘徊が始まろうとする。

斧田小夜「バックファイア」
共依存性のあるDV被害者が、夢を制御するデバイスを使って、悪夢を見てしまう。だが、センシングに不具合があった。

進藤尚典「推しの三原則」
凹みがちなアイドルが、AIを配膳ロボットにインストールして、理想的なファンにする。だが、推し活動から人間を排除してしまった。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する