@27natu27さんからギフトを頂きました、ありがとうございます!
とても感謝しており、励みになってます。
今回も即興小説を載せておきます、だんだん即興小説も数が増えてきましたw
桜と変なハムスター
「ちゅ~、ちゅ~!」
「わぁ~~、変な小っちゃい何かにカリカリされてる~、たぶんハムスターだこれ~」
桜は目が見えないが、手を引っ掻かれてる感触から以前に接した事のある動物の、ハムスターだと認識した。
そのハムスターはちょっと前まで背中の模様が『悪ハム』だったが、今は『良ハム』で良い感じの運勢を運んで来る動物怪異になっていた。
「ちゅ~!」
「あ~、どこか行っちゃった~、変なハムスターさん、元気でね~」
変なハムスターは何処かに去って行き、桜はシャイニングゲートの本業事務所の休憩室に残される。
今日は仕事の用事があって会社に来てたが要件は済んでおり、後はタクシーを待って帰るだけだが渋滞で少し遅れてるようだった。
その間に桜はスマホでアロマオイルの情報や、配信に使えそうな情報を調べ、スマホの読み上げ機能で良い情報を聞きながら時間を潰してる。
そんな感じで過ごしてると、通販サイトに迷い込んでしまい、個人手芸で作った物の通販コーナーのページに入ってしまった。
「あんまり興味無い所に入っちゃったな~、戻るをダブルタップして~~……」
『このマフラーは自宅によく来る猫ちゃんの尻尾をイメージして作りました。
その子は肩に乗って尻尾を巻いてくれる猫ちゃんで、
フカフカでフワフワの尻尾が最高です。
首に巻いたら猫ちゃんに尻尾を巻いてもらってる気分になれます』
「戻るを取り止めて~、続きを読んでねスマホさん~」
『今なら家に来て、しょっちゅう門に嘴が刺さって抜けなくなってる、
キツツキみたいな鳥の感触を再現した鬼突きさん人形も付けちゃいます。
家に来る巨大猫のクッションも製作中です』
「注文しなきゃ~、○○通販サイトのお客様センターの電話番号を調べて~、あとは~~……」
桜は目が見えないため通販などは通常の方法が使えない、しかし現在は通販サイト側も大手はそういう方面への配慮もしてるし、通販処理も可能な窓口を用意してる事も多い。
「あぅ~、電話番号の検索に失敗しちゃったよ~…どうしよ~…」
『なお、この品は一点物なので再販の予定は今の所ありません。
購入を希望の方は、お早めに~~……』
「う~…マフ子みたいな子のマフラー欲しいよ~…、早くしなきゃ売れちゃうよ~…」
焦る桜だが無情にも上手く行かない、その時だった。
「ちゅ~、ちゅ~! モドッテキタちゅ~!」
カリカリカリ!
「わぅ~~、また変なハムスターさんが来てカリカリしてる~、あっ、どこかに電話が繋がっちゃった~」
『お電話ありがとうございます、こちら○○通販お客様センターです』
「繋がった~、ハムスターさんありがと~、すいません商品の注文をお願いしたいのですが~~……」
桜は体の事情を伝えてから無事に手芸商品を注文し、何日かしたら届くと言われて楽しみに待つ事にする。
変なハムスターは何処かへ去ってしまったようで、もう居ないが桜は偶然とはいえ幸運をくれたハムスターに感謝した。
どこかの田舎の家
「あら、マフ子、アナタの尻尾マフラー売れたわよ。モチモチ鬼突き人形もセットのやつ」
「にゃ~……にゃ…」
「どんな人に届くのかしらねぇ、そろそろ夕食の準備しなくちゃ、砂遊~、手伝いなさ~い!」
どこかの田舎の霊能者一家は今日ものんびり過ごしてる、そこに来る動物たちも同様だ。
「にゃ~……」
そんな家でのんびり寝転ぶ尻尾がご自慢の猫も、眠そうにしながら
『前に会った優しい温かな女の子が買ってくれてたら良いな』
的な事を考えながら過ごしてるのだった。
@27natu27さん、ギフトありがとうございます!
まだ続くと思いますので、ゆっくり読んでってください。