@ganto7さんからギフトを頂けました!長らく読んで頂きありがとうございます!
もう年末ですが、インフルエンザやコロナに罹らないよう手洗いうがいをして気を付けてる毎日です。
ギフトのお礼に、また即興小説を書きました。もし良かったら読んでって下さい。
薙夢フワリの勉強
乃木塚 愛純ことVtuber薙夢フワリ、彼女は中学一年生の12歳という年齢にして業界2位の企業のVtuberをやってる。
視聴者登録数は5万人で激甘メスガキという変な属性を付けられたが、本人は割と気に入ってて楽しんでる。
愛純は根が真面目で勉強熱心であり、12歳ながらに今日も自室のパソコンでメスガキの勉強をしていた。
「えーと、メスガキはとにかく相手を煽ること、でも私の場合は優しく煽らなきゃいけないから~~……」
視聴者に不快に思われない程度に煽りつつ、優しさを感じさせなきゃいけない。そのために色々と考えなければならないが、まだ世の中の事をあまり知らない愛純には一人での勉強は難しい。
そこで小児科医のお母さんなら子供に嫌な事を言われた経験があるはずだと考え、1階で洗濯物を畳んでた母の所に行って聞いてみる事にした。
「お母さんっ、今まで子供に言われて嫌だったけど嬉しかった事ってあるっ? 聞かせて欲しいな~」
「あら愛純、手伝ってくれるの? ありがとう、子供に言われて嫌だったけど嬉しかった事? そんなの病院の子供だったらアンタくらいしか言わなかったわよ」
愛純は過去に重篤アレルギーで母が勤める病院に長期入院してた事があり、その時に愛純は職員の間で『煽ってくるけどメッチャ可愛い煽りだから、むしろ言って欲しい』なんて言われてた子だ。
母と一緒に洗濯物を畳みながら話を聞くと、アレコレとエピソードを教えてくれた。
「小児科の看護師の筒原さんに、お注射がヘタっぴなんですね~、美人で優しくてスタイルも凄く良いのに残念ナースさんですねっ♪ みんな筒原先生が大好きって言ってますよ~、もちろん私もですよっ」
「そんなこと言ってたんですか私っ! 筒原先生に謝らなきゃ!」
「あれから筒原さんは注射の練習して上手くなったのよ、今は結婚して妊娠されて産婦人科に入院されてるわ、順調に過ごしてるわね」
「じゃあ今度、果物を持ってお見舞いに行くねっ」
小児科の筒原看護師は愛純に煽られても、むしろ心の栄養になったし看護の腕を上げようという気持ちになったと言ってる。
「あと立山先生には緊急手術があって寝てなかった時に煽ってたわね」
「そんな大変な時に私って何か煽ったのっ!?」
母が勤めて愛純が入院してた病院は大学病院であり、非常に忙しい環境だ。そういう時も多々ある場所なのだ。
「クスクスっ、立山先生~、お疲れがお顔に出ちゃって弱わ弱わになってますよっ? 普段から弱わ弱わフェイスなのに、可哀想ですね~」
「最低なこと言ってるぅ! 立山先生にも謝らなきゃ!」
「まだ続くわよ、愛純がお肩をもみもみしてあげちゃいますね~、うわぁガチガチですっ。こんなにお肩をガチガチにさせちゃうなんて~…お仕事ガンバりすぎですよっ、いつもいっぱいガンバってくれてありがとうございますっ♪ お顔は弱わ弱わさんだけど、心は優しい強よ強よさんなの皆知ってますからねっ、って言ってたわ」
「うわぁ~! 失礼過ぎます私~っ!」
立山医師は大学病院に赴任して愛純と触れ合う内に、何かに目覚めてしまったらしいとか。
「あと他にも~~」
「まだあるのっ!? 私ってどんだけ失礼な子供なんですか~!」
入院時に大人を煽り散らかしてた愛純だが、医師や看護師からの人気は高く、今も愛純が小児科内で話題になる事もある。
お子様ボイスで優しく煽られた者達の記憶に今でも強めに残っており、煽られてるのに心が安らぐという不思議な体験は今も語り継がれてるのだ。
やがて洗濯物も畳み終わり、話を聞かせてくれた母に礼を言って部屋に戻った。
「やっぱり煽りを軽くして甘い感じを出さなきゃですね~、ザコとか弱わ弱わさんとかは減らして~~……」
そんな愛純は今日もメスガキのお勉強を欠かさないが、既に激甘メスガキという属性が染み付いてる事は気が付いてない。
@ganto7さん、ギフト本当にありがとうございます!
これを励みに頑張ろうと思います!
まだ続くと思うので、もし良かったら引き続き読んでってくれるとありがたいです。