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今回はお礼に短編小説を書きましたので、もし良かったら読んで行って下さい。
由奈の鍋料理
「冷蔵庫に合鴨のお肉があったわ! 今日は鴨鍋にしちゃうわね!」
今日は由奈が夕食を作る日で、冷蔵庫に合鴨のスライスがあったので今夜は鍋料理にする事にした。
母親の貴子は用事で今は出掛けているが、もう少ししたら帰って来る。父の学志は仕事で赴任しているため今夜は居ない状態だ。
「お豆腐と白菜と葱と、白滝も良さそうね! お汁は醤油味にするからダシは~~……」
由奈は手際よく調理を進めて行き、夕食の支度は順調に進んで行った。米も炊いて鍋の用意もして、ミニコンロも出して準備は万端である。
「ただいま、夕飯の支度ありがとうね由奈」
「おかえりなさいママ!今日は鴨鍋よ! 初めて作ったけど上手く行った気がするわ! 絶対に美味しいわね、わははっ!」
「あら、美味しそうね。じゃあ着替えてから頂きましょう、ふふっ」
貴子は娘が夕食を用意してくれる事に嬉しさと幸福を感じて笑顔になる。先日に近所のスーパーで売っていた合鴨の肉をどう使うか迷っていたが、娘が使ってくれてありがたいなんて気持ちにもなったのだった。
少しして貴子が着替え終り、由奈はテーブルに鍋セットを並べて調理を始める。調理と言っても事前にキッチンで火を通しているため、後は冷めないよう温めているだけだ。
「いただきます!まずはスープね! 味見もしたから大丈夫な筈よ!」
「ふふっ、美味しそうね。いただきます」
由奈と貴子はお椀にスープを取って味を見るが、その時に衝撃が走る。
「おっ、美味しいわ! 味見した時はこんなに良い味は出てなかったのに!」
「凄く美味しいわねっ、鴨って良いダシが出るのね、ここまでだなんて知らなかったわ」
スープが滅茶苦茶に美味しい!凄く良い出汁が出ていて味の深みとかコクが非常に高い!
母娘で思わずスープに夢中になりそうになってしまうが、主役はやっぱり鴨肉であり豆腐や野菜などの具材のはずだ。
「白菜もお豆腐も凄く良い味が染みてるわ! ご飯が進んじゃうわね!わははっ!」
「本当ね、由奈ちゃんのお料理の腕は更に上がってるわね、ふふっ」
スープが良ければ具材も美味しくなるのが鍋料理、白菜や葱も美味しくなってるし、白滝や豆腐も味が染み込んでいて凄く美味しい。
そのままの勢いで由奈も貴子もメインである鴨肉を口に運んだ、これだけ美味しいなら肉はどれくらい美味しいのかと期待したのだが。
「あ、あれっ? 鴨のお肉って、意外と味がしないのねっ」
「思ってたより淡白な味だわ、美味しいけど予想を超えないといった感じかしらね」
スープがこれほど美味しいから、肉もさぞや美味しいのかと思ったら以外にも味は淡白。
むしろスープの方が凄く美味しいまである状態で、マズイなんて事は無いが期待を強めに下回る味だと率直に感じてしまう。
「これっ、鴨肉の味の多くがスープに出ちゃってるんだわ! だから淡白な味になっちゃってるのね!」
「そうみたいね、鴨のお肉って良い出汁が取れるけど、料理に使う時は煮込み過ぎに注意しなきゃいけないみたい」
鴨肉は旨味が非常に強いし良い味が出る、しかし言い換えれば味が抜けやすいという事にもなり、普通の鶏肉のような感覚で煮込んで鍋にしてしまうと味が抜けて淡白になってしまうのだ。
由奈が使った鴨肉はスライスであり、その特徴が顕著になってしまっている。
それでも美味しいし良い味ではあるのだが、スープの旨味を味わった後だと物足りなく感じてしまう。
「でも美味しいわ! こんなに良いスープが取れるんだから、締めのうどんは凄く美味しくなる筈ね!」
「そうね、こんなに良いスープが取れると思ってなかったわ、ふふっ」
肉は淡白になってしまったがスープの良さで結果オーライだ、そのくらい良いスープになっている。
「今度はお肉の味も引き出せる料理を作ってみせるわね! 鴨肉のローストとかの良さそうね! わははっ!」
「あらあら、でも合鴨のお肉は普段はスーパーに入荷してないのよね、見つけたのは偶然だったの」
「そんな~! だったら今度にまた入荷してたら買って欲しいわ! 次こそは失敗せずお肉もスープも最高の味にしてやるんだから!」
由奈は中学2年生にして既に料理が上手いが、それでも失敗する時とかは普通にある。今回は失敗とまでは言えないが、鴨肉の特性をしっかり学んで次に繋げようと決めるのだった。
「雉のお肉も美味しいって聞いてるわ! それに誠治がワニのお肉は鶏肉みたいだって言ってたの!私も試してみたいわね!」
「キジもワニも簡単には売ってなさそうね、通販ならあるかしら。由奈はチャレンジ精神があって面白いわ、ふふっ」
「今度の配信で鴨鍋の話をするわねっ、スープが最高だったけど、味が出ちゃったお肉は淡白だったって面白おかしく話すわ!」
失敗してもただでは起きない、今日の出来事も配信で話したりして楽しい思い出になっていく。そんな破幡木ツバサこと飛車原 由奈のある日の出来事だった。
ちなみに締めのうどんは思った通りに最高に美味しく、今度は父の学志にも食べさせようと笑いながら話し、今日も飛車原家の食卓は明るく過ぎて行ったのである。
gaia-kyさん、ギフトを送ってくれてありがとうございます!
非常に寒い日が続いてますので、体調に気を付けてお過ごしください。
本編もまだ続く予定ですので、これからも楽しんで書いて行こうと思います!