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『朝倉慶長始末記 第9話 賤ケ岳の戦い(後編)』あとがき

 いつも『朝倉慶長始末記』をお読み下さり、ありがとうございます!
  「第9話 賤ケ岳の戦い(後編)」のあとがきです。

https://kakuyomu.jp/works/16816700429410406879/episodes/16816700429482735728

 作中で行われた賤ケ岳の戦いは、史実とは異なりつつも、結果は羽柴秀吉の勝利で幕を閉じました。
 そしてこの合戦をもって、朝倉家の命運は尽きることになります。
 かつて朝倉家が織田信長によって滅ぼされた際も、盟友・浅井長政が小谷城で徹底抗戦の上、玉砕して果てたのとは様相が異なり、天正元年8月に行われた刀根坂の戦いによって、ほぼ決着がついたといっても過言ではありませんでした。

 刀根坂は賤ケ岳の戦いの行われた近江国伊香郡(滋賀県長浜市)の賤ヶ岳から北国街道を北上して越前国敦賀に向かう最中にあり、朝倉義景にしても柴田勝家にしても、この越前国境にての敗北が、すなわち滅亡と同義だったといえるでしょう。

 そしてそれは、作中の朝倉家にとっても同様の結果をもたらすことになります。

 朝倉軍の主力は壊滅し、総大将であった堀江景実は生死不明となった戦術的敗北に加え、織田家からの援軍は頼めず、南からは羽柴軍主力が迫り、また北からは秀吉方についた上杉景勝の軍勢が朝倉領を侵すといった戦略的に圧倒的不利の中、残された家臣たちはどのような決断を下すのか。

 次回にご期待下さいませ。

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