どうも谷崎です。
「猟犬たちの黙示録 48 大儀」を更新しました。いつもありがとうございます。
シルベスト教団の保守派(自民族至上主義)と穏健派のパワーバランスや、保守派の街の長でありながら穏健よりの難民政策を取るリベラ伯爵のお話です。
https://kakuyomu.jp/works/16816452218345005565/episodes/16816927861758319925
以下小ネタを挟みます。
実は、前話火種を更新した後、少しだけ修正をしました。それは、シルベスト教団の教派の名前です。単なる保守派と名乗っていたのを『プレボン派』、
穏健派を『モデラ派』と言い換えています。
本当はもう少し後になってから名前を出そうと思っていたのですが、毎度自民族至上主義やら保守層やら言っていると無駄に漢字が多くなってしまって読んでいて疲れてしまうので、もうここで出してしまうことにしました。
プレボン派は、英語で「優勢」を意味する「preponderance」から、モデラ派はイタリア語で「控えめ」という意味を持つ「moderato」から来ています。moderatoは音楽をやっている方にはおなじみの速度記号ですね。楽典では「中くらいの速さで」と習うことが多いです。
プレボン派については、選民思想が根底にある教義だと思って頂くとわかりやすいかもしれません。そりゃそうですよね、何せ『自民族至上主義』なんですから。
選民思想とは、神との契約により自分たちこそが神から選ばれた至上の民族であるという考え方です。ユダヤ教ではメジャーな思想だそうですが、どの宗教にもあるものではないかと個人的には思います。
実在する宗教でも、程度の差はあれ複数の教派を持つことが多いと思いますが、その理由は布教されるにつれて様々な解釈が出てきてしまったことによるものや、権力争いの中相手への対抗策の一つとして生み出されることも。
元々本気で言っていなかったことなのに、口に出していくにつれてその思想を支持する層が増え、「もしかしてこれこそが本当なのかも。」と自己洗脳に陥るケースもあるかもしれません。
目に見えない神様を信奉するからこそ、科学がこれだけ発達した現代であっても宗教問題はなかなか解決しません。数十年規模の紛争や民族問題を抱える国もたくさんあるんですね。
無宗教の方が多い日本ではあまり実感しにくい問題の一つかもしれません。書いていてもやっぱり難しい…。
ちなみに、ハウンズのメンバーはセラウドほどの皆無神論者ではないにせよ、シルベスト教徒ではありません。奇跡なんて信じてない人たちですし、ベルーメルも本編で「目に見えるものしか信じない」とはっきりと発言をしています。自分たちの道は自分で切り開いていける強さを身につけてこれたということなのでしょうか。早く過去編書きたいなぁ。
引き続き、よろしくお願いします。