5月6日、東京流通センターにて開催される文学フリマ東京に、参加いたします。ブース番号は D-26 、サークル名は「逃走のため摂取される娯楽としての唯美主義」です。
「氷島へ初色を」と題した短編集を販売します。こちらにも投稿している「冬の海」「香水を供える」「えりなのおたより」「ひまわり」「雪の音」の五作を、改めて推敲をして一冊にまとめました。
また、小さなサイズのコピー本ですが、他の短編もいくつかバラ売りします。
ぜひともお訪ねください。こちらで遣り取りを交わしたことのある方はもちろん、そうでない方とも、現実で顔を合わせてお話しするというのは、ちょっと想像するだけでも楽しみでなりません。
余談ではありますが、短編集の表紙に使う写真を撮るため、とある女性にモデルになってもらいました。とはいっても、編集して、誰とは分からぬようにしましたが。
カメラを持つのも、旧知の仲の彼女と会うのも、ほとんど数年ぶりでした。写真を撮るのは、昔々にあまりにも才能がないことに気付き、世の中の天才たちの作品を見ているほうが楽しいと、早々に投げ出してしまった趣味に過ぎません。しかし、モデルになってくれた女性は、愛情とはなにかこの人に教えてもらったとさえ言うほどのかけがえのない相手です。
撮影をきっかけに、このところ、彼女との交流がよみがえっています。よろこばしいことです。しあわせなことです。しかし、おかげで小説が一字も書けないでいます。どうやら、欠損や祈りのないところに、小説は生まれてこないようです。