久々に小説を書きました。本当に久々。しばらく書けずにいたので、出来はさておき、書けたことが嬉しいです。この調子でコンスタントに書いていきたいものです。長距離走で、巨大な小説を書くことはできないかわりに、せめて短距離走を繰り返したいと思います。
「葬列」という題です。愛について真面目に書いたつもりです。はじめて「純文学」とタグ付けしました。それくらいには、真摯に書いたつもりです。
真実を語るための言葉を紡げる人が羨ましい。僕は嘘しか書けません。真実から目を逸らすための麻薬としての嘘ばかりです。しかし、それでも、取るに足らぬ嘘ではなく、美しい嘘をつきたいものです。美しい嘘とは、つまるところ、真実の祈りではないでしょうか。
虎の威を借りるわけではありませんが、小林秀雄の言葉を私はここで思い出してみます。
――現代の芸術は真を求めるなかで美を葬った。美こそ、真実の母であるのに。
たしか、そのようなことを言っていました。私はこれを、「美は真実を懐胎する」ではなく「美とは、この世にたった一つの、まことなる母である」と読みます。
私は祈りました。よければ御一読ください。