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無双の細道こぼれ話第九回:視線と私

 視線とはすなわち死線。
 これは暗殺者たちの世界では有名な言葉です。
 
 彼らは人を殺すのを生業とする者たちですが、決して他人より力に優れているわけではありません。
 勿論、中にはゴリゴリのマッチョな暗殺者もいるかもしれませんが、おそらく皆さんの頭の中で思い描く暗殺者像は細身で敏捷性に優れた人物ではないでしょうか。
 闇に身を潜ませ、一瞬の虚を突いて命を刈り取る……それが暗殺者の一般的な姿だと思います。
 
 ですので彼らは標的に真っ向から戦うようなことはせず、気配を断ちながらチャンスを待ちます。
 その時に重要なのが視線なのです。
 相手の様子を常に伺いながら、それでいて己の視線を相手に勘づかれてはならない。
 空もそうですが、暗殺者の多くがフードなどで顔を隠しているのは、その素顔を晒さない目的以上に視線を悟らせないという意味が大きいのです。
 
 また視線が死線とは、彼らが標的の一番脆い部分を見抜いて突くという意味でもあります。
 先ほども申し上げたように暗殺者にはあまり強力な者はおりません。
 ですからいくら気配を殺していざその時に襲い掛かっても、一撃で仕留める、もしくは深手を負わせることが出来なければ任務の達成は甚だ難しくなります。
 その為にも一撃必殺の目を――直死の魔眼を持たなくてはなりません。
 
『無双の細道』では、芭蕉の能力を当初は「空想具現化能力」と表記していました。
 さすがにこれはマズいのではと考え直して単なる「具現化能力」としましたが、果たして私はこの「直死の魔眼」の誘惑にも勝つことが出来るのでしょうか?
 どうか応援してくださいね(☆を入れてね、という意味です)

<お礼>
たけや屋@カクコン8さん、評価の星をありがとうございます!!
3日ぶりにお礼が言えた! 嬉しい!!

コメント

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