• 現代ドラマ
  • ラブコメ

無双の細道こぼれ話第四回:無双の細道と私

 今でこそカクヨムコン8に『無双の細道』で挑んでいる私ですが、実は数か月前までは別の新作を用意するつもりでした。
 
 恋人を寝取られたら女の子になっちゃう呪いを持つ主人公と、Web小説サイトにNTRモノを書いて投稿しているヒロインによるラブコメディです。
 発想は良かったと思うのですが、彼らを大学の書道研究室の学生に設定したところ、書道の話がメインになってしまって、読者の皆さんが当初期待していたものと違う展開になってしまいました。
 そのことに気付いてNTRモノと書道モノの別々の作品に分けようと思ったのですが、一度固まっていたモノを再構築し直す良いアイデアがなかなか出ず、困ってしまったんですよね。

 そしてそんな時にふと「科挙でバトる話はどうだろう?」と全然関係ない、今回の話を思いついたのです。
 
 おバカコメディを書く時、私が重要視しているのはひとつだけ。
 それは題材の認知度です。ギャップが重要なので、ある程度題材について読者の皆様が知っていないといけません。
 かと言って皆さんがあまりに詳しく知っているのも困るので「何となく知っているけど、詳しくはしらない」あたりが理想です。
 例えば滋賀県と言えば琵琶湖ぐらいしか知らない、これぐらいですと私も存分に嘘八百を並べられるというものです。

 科挙はその点で言えば、丁度いい塩梅ではないかと思います。
 ただし、ウケそうな題材かどうかはかなり微妙です。
 だって科挙でバトるなんて結構思いつきそうじゃないですか。それなのにいまだ有名な作品がないということは、思いついたけれどウケそうにないから書かないって多くの作者さんに判断された可能性があるってことですよ。
 
 でもまぁ、それでも私は書くんですけどね。
 だって他の人が書かないんだもん。だったら私が書くしかないじゃないですか。
 
 しかし、科挙でバトると言っても、登場人物まで脳筋ばかりなのは面白くない。
 特に主人公はバトルからかけ離れた方がギャップの面白さが出る。
 そこでこれまたふと思いついたのが松尾芭蕉でした。
 
 どうして松尾芭蕉を思いついたのかは自分でもよく分かりません。
 私はよく寝る時に布団の中で小説のことを考えて眠るのですが、そうすると起きた時にぱっと良いアイデアが生まれるのです。
 松尾芭蕉もそのパターンでした。
 芭蕉の名が浮かんだところで、詠んだ俳句が具現化するという設定も思い付きました。なお『ハンター×ハンター』にそんなキャラがいますが、あれはモブみたいなもんだから問題ないと私の中では折り合い済みです。皆さんも是非そう折り合いをつけてください、お願いします。
 
 かくして私の中に『無双の細道』が息吹きはじめました。
 各話を書き上げる度にこのコラム(?)も書いているので「そんなことしてないで早く本編を書き上げろや!」と思わなくもないですが、これがまた楽しいので出来る限りこのスタイルで行きたいと思います。
 本編ともども楽しみにしてもらえると嬉しいです。

〈お礼〉
本日の星評価はなし。残念!
でも、ひそかにカクヨムコン8に参加している『買取人は強欲に笑う』に星評価をいただいてしまいました。しかもレビューまで! 浅川瀬流さん、ありがとうございます!!

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する