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読めない心12

https://kakuyomu.jp/works/16817330656927273343/episodes/16818093074649738109


「君は本当にこの世界の人間か?」



「そんな事はどうでもいい。どうやって人工衛星を爆破するつもりだ」



「教えたら、答えてくれるのか?」



「知ってどうする。この出血では、お前は助からない。なにもできないぞ」





 シュバルツの両肩からは、弁の壊れたタンクのように血が溢れ続けていた。恐らく動脈に当たったのだろう。俺には医療知識もなく、この場には救護道具もない。助かる見込みは皆無である。





「知りたいんだ。君の存在を。いったい、君は何者なんだ」



「……」





 目が合ってしまった。

 死にかけのシュバルツからの願い。光が失われていく瞳を前にした俺は、断る事ができなかった。





「……俺は、他の世界から転生してきたんだ」

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