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自由のために11

https://kakuyomu.jp/works/16817330656927273343/episodes/16818023213320478955


 アシモフ社長ご乱心!? 新進気鋭の巨大企業若手創始者が自社惑星の製造を検討?

 エンタメ、運送、飲食、福祉産業……現在マルチな事業を運営し、飛躍的に成長しているアシモフグループ。その創始者であり現代表取締役社長のピエタ・アシモフ氏が、なんと自社人工惑星の製造購入と運用を目論んでいるとの情報が入った。

 情報の提供者は某大手メーカーで役員を務めるI氏である。

 I氏は普段からアシモフグループと連絡を取り合っているのだが、ある日、アシモフ氏から直々に一通の着信があったという。




「人工惑星って、どれくらいで造れるんですか?」




 I氏は最初冗談だと思い聞き流していたそうだが、次第にエスカレートし温度感が上がっていくアシモフ氏の話を聞いて「これは本気だなと」と呆れたそうだ。

 その後アシモフ氏の話は一時間にも及び、「惑星間での取引を一点に集中させてうちで管理配送する」という大層なヴィジョンを語ると一方的に着信は切れたという。





「個人や企業で惑星を持つなんて現実的じゃありません。維持費だってかかりますし、長い年月をかけなきゃいけない。ハードもそうですがソフトも最適化しないとまともに動きませんよ。(ロンデム、ロプロ、ネプの)三惑星だってつい最近安定化してきたばかりなんですから。幾ら技術が発展したとはいえ、まだまだ難しいですね」





 I氏は溜息交じりにそう答えた後、「まぁ、アシモフさんもまだお若いですから」と一言漏らした。時代の寵児ともいえるアシモフ氏だが、身に余る野望を持ったが故に、破滅する未来も遠くないかもしれない

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