https://kakuyomu.jp/works/1177354055261988141/episodes/16817139556064289655「ほら持ってきたぞ」
お手紙はムー子にポイーで。
「その態度で既にときめきポイントマイナスなのですが突っ込んでいたらキリがないのでもういいです。じゃあ読んでください」
「は? 自分で読めよ」
「だからぁ! こういうのって気持ちが大切なんですよぉ! そりゃあ文字から情景や心情を察するっていう情緒的な楽しみ方もありますけどぉ! 今回はそうじゃないんですよぉ! ピカ太さんが柄にもなく手紙を書いて柄にもなくそれを朗読し柄にもない事尽くしの中でテレテレするのがキュンとなるポイントなんですからぁ! さぁ早くそのノートの切れ端を広げて……切れ端~~~~~~~~? ノートの切れ端~~~~~~~~~~~~? なぜ~~~~~~~~~~~? 便箋などがないのであればせめてもっと綺麗に破ってほしいんですけど~~~~~~~~~? デリカシ~~~~~~~~~~~~~!」
「うるせぇな書いてりゃなんでもいいだろ」
「なんですかその”腹に入っちまえば一生だろう?”みたいな理論。ピカ太さん、本当に私をときめかせる気があるんですか?」
「そうしなければならない状況下という事は理解している」
「だったらもっとちゃんと! 仕事とでも思って真面目にやってくださいよ!」
「俺は仕事はしたくない」
「そういう事言ってるんじゃないんですよ! あ~~~~~~~~~~~~もう! いい! いいです! 分かりました! もう今回はそういう態度も照れ隠しって事で許容します! キャラクター設定確認! ”普段粗暴かつ野蛮で女の子の気持ちが分からないけども初めて好きという感情を抱きどうしていいか分からず精一杯ぶっきらぼうに振る舞いつつもやっぱり恥ずかしくって上手く想いを伝えられない天然のオラオラ系”……OK! 認識完了! では読んでください! 今すぐ!」
「いや、だからお前読めよ」
「きゃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~やっぱり恥ずかしがってる姿が可愛い~~~~~~~~~~~推せる~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!」
推しスイッチ入れやがったこいつ。