https://kakuyomu.jp/works/16817330656927273343/episodes/16818093079251726912 任せろとは言ってみたもののしっかり説得できるのかどうか俺自身も半信半疑であった。考えていた案としてはエーラを使っての褒め殺し。ともかく甘い言葉でその気にさせて、気持ちよく警備にあたってもらおうというもの。美女からのワンチャンスを意識させれば全員とはいわないまでも過半数くらいは承知するかなという意識であったがこれも皮算用。どこまで納得するのかは完全に未知数だった。また、もし彼らの誇りが崇高さと気高さによって支えられていたら俺の浅慮は完全に逆効果となり、名誉と尊厳のための殺人にさえ発展しかねなかった。古来より男というのはそういうものである。法が整備されていない時代であれば、その傾向はより強くなるだろう。俺はまだ死にたくはなかった。死を考えると途端に怖気づいた。命が、重かった。
彼らの自尊心をくすぐりつつ、プライドを担保してやらんといかんかな。