こんにちは。
5月後半ぐらいからめまいがして不調でしたが、ようやく体調が戻ってきた今日この頃です。
で、月森 乙さんと如月 芳美さんのエッセイを読んで思い出したのが、若い頃に読んだカミュ「異邦人」と村上 龍。
村上 龍は「半島を出よ」が出た頃はもう読むのを止めてたんですが、それまでは色々読んでましたね。
それで今日は「異邦人」です。
う~ん、私、何でこの本を買ったんでしょうかね?自分でも謎です。
多分、15歳ぐらいの時に読んだと思うんですけど、衝撃を受けたのは覚えています。
ただ、どんな内容だったかあやふやになってるので(もうウン十年前のことなので許して下さい)再度読んでみました。
あー……
おそらく昔の私も共感はしてなかったと思います。「なんて本を書くんだ!」という意味で衝撃を受けたのかなと今、思ってます。
とにかく主人公ムルソーは自分のことなのに“ひとごと”なんですよ。
でも彼は狂ってるわけでもサイコパスでもないんです。ちょっと軽薄かな、とは思いますけど“普通の人”だと思います。
きっとママンが死んだときも“普通”に悲しかったと思うんです。
ところが物語後半、本人不在みたいな中であれよあれよという間に運命は転がっていって、その様を見事に描き切っているところに圧倒された、そういう感じです。
読了感はまあよろしくないですが、じゃあ憂鬱になるとか絶望感とか嫌な気分になるとかは全然なく、圧倒されて呆然としたというところでしょうか。
なんか巨匠の名作を好き勝手言いましたが、私は研究者でも何でもないのでそこは大目に見て頂ければと思います。
カミュがノーベル賞を取ったのはこの作品によるところが大きいらしいので、興味がある方はお読み下さいませ。