※日々、未来が楽しみです、あすでも、五年先でも、千年後でも。
2871:【蝶は道に舞う】
逃げる。ただそれだけが私のすべきことだ。
道は兄者たちがつくってくれると言っていた。管理者たちの妨害を振り切ってそんな真似ができるのか、そもそもどうやってこの檻からみないっせいにそとにでるのかは知らないが、私は最後までここに残って、みなが一人一つずつ妨害を抑え込み開けてくれた道を駆け抜ける。
そのはずだ。
兄者たちが言っていたのだから私はそれを信じるしかない。
できっこない。
私はずっと反対していた。そんな真似、できっこない。
たとえ壁のそとに出られたって私たちがいったいどこに位置するのか、ここがどこにあるのかすら私たちは知らないのだ。
断崖絶壁の孤島だったらどうするのか。
私たちが箱と呼ぶこの巨大な鳥籠がどこにも繋がっておらず、出口なんて端からなかったらどうするのか。もっと言えば、管理者たちの話している通りに、世界はとっくになくなっていて、ここが最後の人類の砦だったとして、そうしたら私たちはむざむざと地獄の門を開ける愚か者だ。
兄者には言いたいこと、聞きたいこと、問い詰めたいことがたくさんあったけれど、私なんかの言葉は聞き入れてくれないどころか、兄者のまえに立つことすら許されない。
ハブかれ者の私がどうしてこんな大役に抜擢さたのか。そのことだって私は兄者たちに異議を投じたかったのに、兄者たちは問答無用で配役を決めて、かってに行動を開始した。
始まってしまったらもう、こなすしかないではないか。
どの道私たちに未来はない。この管理棟、巨大な鳥籠のなかで死んだ目をしながら、暗がりのなかで洞窟を掘って、光る石を集めるだけの人生だ。
管理者たちはみな全身を鎧で覆っている。兄者はそれを防護服と呼んでおり、(つづきはこちら:
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2872:【ホバリングの週末】
ハチドリがこの国にいないと知って驚いた。なにせうちの庭にはよくハチドリじみた飛翔体が花から花に渡っているので、てっきりあれがハチドリなのだと見做していた。
だがよくよく目を凝らしてみると、たしかに鳥のようなクチバシはなく、ではあれは何なのかと気になって調べてみると、どうやら蛾の一種らしいと判った。
そそっかしい性分はむかしからで、よくこうした勘違いを犯す。気づいていないだけで、ほかにも多くの誤謬を抱いたままでの生活を送っていることだろう。いまのところ大した被害がないのはさいわいだ。積もりに積もった誤謬に誤解に勘違いによって大やけどを負う前になんとか一つずつ是正していきたいところではあるが、なかなか自覚するのもたいへんだ。
さいきんでは、私は二十六歳だと思っていたが、よくよく勘定してみるとまだ二十三歳だった。さすがにそれは嘘だろ、と思われるだろうが、本当によくこうした勘違いをしたまま何不自由なく暮らしているので、いったい世のひとはどうやって世界をより正しい姿のまま、種々雑多な情報を扱い、捌いているのだろう、とこれは純粋な好奇心で、というよりも、疑問であるが、首をひねっている。
そうは言っても、誤解のしようのない情報もあるにはある。たとえばじぶんの性別は、さすがの私であっても間違えない。かといってでは生物学的性差、すなわち肉体の性別ではなく、精神的な、内面のじぶんの性別は、と問われると、これもまたしばし固まる。自信がない。本当に私は、じぶん自身を、(つづきはこちら:
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2873:【ポチに首輪をはめましょう】
彼女のことを僕はポチと呼ぶけれど、そう呼んでほしいと言ったのは彼女のほうだ。
昨今耐震強度の問題ですっかり淘汰されたオンボロアパートに僕は住んでいて、いったいなぜこれが区の検査をパスして改修工事を免れているのかがふしぎなほどにどこを見渡しても鉄骨は錆びているし、外壁は剥がれている。部屋の壁は薄いが、住人がすくないのでそこは空き部屋をあいだに挟むことで、それなりの防音効果を発揮する。二階までしかないので、二階の部屋にさえ住んでしまえば、騒音に苛む心配はない。真下もずっと空き部屋だ
バイトが終わるのは午後二十二時を回った時分で、僕はスクーターに乗って帰宅する。そのとき、階段したで蹲っている女性がいて、結末から言ってしまうと彼女は血まみれで、人殺しで、一年を一緒に暮らしたのちに僕の元から去ることとなる。
いちど彼女を見て見ぬふりをして、僕は階段をのぼってじぶんの部屋に入った。完全に混乱していた。ちょっとした恐怖を感じて、幽霊じゃないよね、と幼稚な考えを巡らせたりもした。けっきょく玄関口で靴も脱がずに思案して、安否だけでも確認しておこうと思い直したところで部屋をでた。階段を下り、真下に蹲っていた彼女に声をかけた。
「だいじょうぶですか」
鋭い眼光を向けられ僕はひるんだ。「すみません、その汚れって、泥、じゃないですよね」
服はケチャップで汚れたみたいにデロデロと黒く染まっている。そういう模様の服と見做すには重そうに湿っている。粘着質にドロドロとして映った。
「逃げてるって言ったら匿ってくれる?」
「追われてるんですか。警察に言ったほうが」
言いながら僕は、敷地の入り口から死角になるように、じぶんの背中で彼女の姿を隠した。彼女は僕を見上げた。
「ここに住んでるの?」
「ええ二階に。寒いですよね、警察がくるまであがりませんか。不安なら僕はそとにいてもいいですし。あ、Tシャツでよければ着替えとか」
「お願いしてもいいですか」
「それはええ」
どうやら彼女の身体の汚れは、(つづきはこちら:
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2874:【黒いビニル袋】
これはひょっとしたらおそらくそんなに珍しい話ではないのかもしれないが、ゴミ収集作業員である白鳥木(ハクチョウキ)レイこと俺が遭遇した日常のちょっとした謎を日記の総集編として記述しておく。
いまこうして文字を並べているが、この時点ではすでに謎は解明されている。解明されてはいるが、では問題までもがきれいさっぱりゴミ収集車がごとく性能のよさで解決したかと言えばこれは否であり、問題は問題として放置されている。
が、それによって俺は何も困らないので、ひとまず一区切りとしてこうしてまとめておこうと思い立ったわけだが、さてどこから話したものか。
白鳥木レイこと俺については、日記のほかの部分を読んでもらえればつぶさに知れるので、ここでは謎の概要だけに焦点を絞って叙述する。
毎日八十件ちかいゴミ収集所を回る。六台分のゴミ収集車が満杯になる。
この仕事のつらさを並べるだけなら言葉は止まらないし、誰であっても文豪になれるほどに吐いて捨てるほどに書き連ねる憤懣に苦労しないが、あいにくと俺はこの仕事がそれほど嫌いではないので、誤解を生むような不平は鳴らさないでおく。
最初にそれを拾ったのは、まだ息を吐けば白くモヤとなってのぼる正月明けのことだった。
真っ黒いビニル袋が置かれていたので、指定のゴミ袋に入れて出し直せ、のシールを貼って放置しようとした。通常こうしたルール外のゴミは持ち去らない。町内会のリーダーか誰かが、あとで指定のゴミ袋に入れて出し直す。
だが、安全性を考慮して、中身はいちおう確かめておく。動物の死骸や、胎児、ごくごく稀に大金が入っていたりと、この仕事をしていれば、都市伝説かよ、と思うような、ゴミと呼ぶには抵抗のあるものが捨てられていることがある。年に数回は確実にそうした話を耳にするし、俺自身、(つづきはこちら:
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881060371/episodes/1177354054921916855)
2875:【人形の生々しい部位】
ピノキオが実話かもしれない、とまずは思った。人形に命が宿り、やがて生身の人間に変質した可能性が、これで皆無ではなくなった。
私は、人形を見下ろす。私自身の手で創りだしたそれは人形だ。
椅子のうえにて微動だにせず座っている。右腕だけが生々しく、明らかに人形のそれではなく、人の、生身の、腕だった。
誰かの悪質なイタズラの可能性を考えたが、右腕は人形の肩の関節部と完全に癒着しており、誰かが付け替えたと考えるよりも、人形の腕が本物の人間の腕に変質したのだと見做したほうが現実に即した解釈に思えた。
数日をそのままで過ごしたが、それ以上、人形が変質することはなった。
展示会に飾る予定の人形だったため、頭を抱える。いまから新しく作り直すには時間が足りない。折衷案として私は、人形の右腕を、肩から切断した。
生身の腕は傷つけないように、人形の肩部位をゴリゴリとノコギリを使って切り離す。
とれた右腕は庭にでも埋葬しよう、と思い立つが、いつかこれが骨として発掘されても困るな、と思い直し、やはり頭を抱えた。
これは果たして本物の腕なのだろうか。
一向に腐る気配を窺わせない右腕を眺める。
ひょっとしたらどこかで生きている人の腕が人形の腕と入れ替わってしまったのではないか。持ち主がいまなお生きているから腐りもせず、こうして美しい造形を維持しているのではないか、と私は想像し、これでは破棄することもできないではないか、と悄然とした。
私が偶然、生きている人間と何かしら波長の合う人形をこさえてしまったから、完璧に波長の融合した右腕が入れ替わってしまったのではないのか。私の妄想はしだいに、確信を帯びはじめていた。
むろん単なる妄想だ。信憑性も証拠だってない。
だが、確かめたい衝動は日に日に嵩んだ。
展覧会には、右腕のない人形を展示した。欠損した人形は、これまでの私では絶対につくらない型の人形で、来店客を含めた界隈のあいだで賛否両論を巻き起こした。
私は、私のファンだという古くからの付き合いのある顧客から、見損ないました、といった内容の言葉を、しかしやさしくではあるが、投げかけられた。
知らんがな。
私の所感はかようなものであった。
ときおり、私の見た目が、(つづきはこちら:
https://kakuyomu.jp/my/works/1177354054881060371/episodes/1177354054922113774)
2876:【ヤモリではない】
古い旅館に泊まった。満月のきれいな夜で、障子を開けているだけで、眩しいくらいに光が差し込む。窓の上部は擦りガラスで、そこに霞む月をぼんやりと眺める。
きれいだ、と感慨に浸っている合間に眠りに落ちた。
物音がして起きる。腕時計の時刻は深夜二時を回った時分で、寝付いてから四時間が経過していた。
物音を耳で辿る。窓のほうだ。
目を転じると、摺りガラスに何か動くものが見えた。
ちいさな影が、パタパタとせわしくはためいている。
蛾か何かだろう。
ひょっとしたら摺りガラスに乱反射した月光めがけて飛んでいるのかもしれない。ご苦労なことだ。
もういちど寝付こうと後頭部を枕につけ直すと、音の質が変わった。
パタパタと羽ばたいて聞こえたそれは、こんどはベタベタと重さを増し、窓を叩いている。
そう、叩いているのだ。
いったいどんなに大きな蛾だろう。
それともコウモリだろうか。
もういちど首を持ちあげ、振り返ると、摺りガラスの下、透明なガラス部位に、逆さになってぶらさがる何か黒い、人影のようなものが、しきりに窓を、ベタベタと両手で叩いていた。その音はしだいに大きく、窓ガラスが割れてもおかしくないくらいに鳴り響き、私は飛び起きて部屋のそとに逃げだした。
ロビーに下り、いましがた目にしたモノのことを言うと、係のものは分け知り顔で、ただいまお部屋をお替えします、とこちらが呆気にとられるほどなめらかに対応してくれた。
「泥棒ですか」係のひとが廊下を進む。
「たぶん違います。害はないと思うんですけど」
部屋に向かいながらそんな会話をした。
部屋に入り、明かりを灯すと、(こちらに掲載:
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881060371/episodes/1177354054922176693)
2877:【彼岸の白い花】
隣の空き部屋がようやく埋まったようだ。引っ越してきたのは私の同年代くらいの男性だ。引っ越しの挨拶にカステラをもらった。
顔を合わせるたびに会釈をするが、彼の眼差しがどこかしら粘着質で戸惑った。きょうなど、帰宅すると、私の部屋のまえでじっと扉を見つめていたりして、ぞっとした。
見た目はそれなりに清潔感があったので油断していたが、あまりお近づきにはならないほうがよいかもしれない。私は気を引き締めた。
アパートは築ウン十年で、部屋は狭い。かろうじて湯舟とトイレがついている。友人を招きたいとは思えぬ内装だが、畳が敷かれており、古き良き趣がある。
家のとなりには墓地がある。墓地と家のあいだにはこの季節、彼岸花が咲き誇り、夕焼けに照らされた景色は、そこが墓地であることを忘れるほどにうつくしい。
あるとき、私は一本の花に目が留まった。一面が赤い絨毯と化しているそこにあって、それだけが白く浮き上がって見えた。
一本だけの白い彼岸花だ。
否、彼岸花であるかは分からない。
何かほかの花が混じって咲いているのだ。きっとそうだ。
私はよくよく夕暮れときにはそれを窓から眺め、一日の癒しとした。
休日に、買い物をして帰ってきたら、鍵を開けているあいだに隣の部屋の扉が開いた。そこから例の男が顔をだし、
「すみません、よかったら部屋を見せてもらえませんか」
不躾にそんなことを言ってきた。
いったいどういう神経をしたらそんな怖いことを、(つづきはこちら:
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881060371/episodes/1177354054922214518)
2878:【デビットバードは雲を知らない】
デビットバードはことし五十歳を迎えるアメリカモンタナ州在住のヒスパニック系アメリカ人だが、彼は産まれたときからいちども雲を見たことがなかった。必然、雨や雪、その他、晴れ以外の気候とも無縁だった。
TVを観なければ、最新技術とも接点がない。本は文芸を愛好するが、虚構たる小説ばかり読むので、そこに出てくる雲とドラゴンの違いはあってないようなものだった。
何か意図されてそうなっているわけではない。デビットバードが産まれてから五十年のあいだにいちども雲を見たことがないのは単なる巡り遭わせの偶然でしかなく、極めて低い確率の事象がたまたま彼に起きているにすぎなかった。
デビットバードが雲をいちども見たことがないと知る者はない。サイコメトラーではあるまいし、誰だってじぶんの友人や知人が産まれてきてからいちども雲を見たことがない人間だなどと傍から見抜く真似はできないし、ましてや雲なるものを見たことのないデビットバードが、他人に、じぶんは雲を見たことがないんですよ、と話す道理もない。
そう、デビットバードはこの世に生を享けてからの五十年間いちども雲を見たことがないだけでなく、そのことすら知らぬままで生きてきた。
雨や雪については、知識として知っていた。川や海、作物や木々がどのようにしてできるのかを知るのと同じ過程を経て、デビットバードは、(つづきはこちら:
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881060371/episodes/1177354054922232867)
2879:【腸内ガスが止まらない】
今朝食べたゆで卵がよくなかったのか、夕方になると腸内ガスがたくさん排出されて困った。家には一人でほかに家族はない。人目もないので、ひとまず気兼ねなく、ぷっぷぷ、放出してみた。
すぐに治まるだろう、底を突くだろう、そう思ってのことだったが、思いがけず腸内ガスは絶え間なく出つづけた。
匂いが薄いのがさいわいだが、これではメタンガスが部屋に充満してしまう。静電気が弾けるだけでも、引火して大爆発を引き起こしかねない。
ひとまず我慢することにした。窓を開け、換気はしているものの、永久機関がごとく湯水のように腸内ガスが漏れつづけるので、自力で抑える訓練をしなければ、あす病院に行くこともできないと考え、やはり我慢した。
寝ているあいだに何度じぶんの腸内ガス放出時の音で起きただろう。
翌日、病院に向かったが、原因は不明で、とくべつ命に係わるわけでもないとのお墨付きをもらえ、けっきょく何一つとして解決せぬままに帰宅した。医師からは、却って健康でよろしいと太鼓判まで捺されてしまい、これでは恥じを掻きに行っただけではないか、と臍を曲げた。腸内ガスがたくさん出るからと病院に行った人間はこの世にいったい何人いるだろう。人類初ではないと祈りたい。
それからというのも、腸内ガスは止めどなく溢れ、ほとんど垂れ流し状態になった。お尻の穴からつねに腸内ガスが漏れている。天然ガスの噴出口さながらだ。いちど火がつけば、ガスが枯渇するまでお尻から火を噴いたままの生活を余儀なくされるのだろうか。不安しかない。
音がしないように、(つづきはこちら:
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881060371/episodes/1177354054922385383)
2880:【作者と読者と物語】
「 本質を浮き彫りにしたければ引き算をしていって最終的に何が残るのかを見て見ればいい。たとえば小説だ。小説の本質とはなんだろうか。文章であること。文字であること。言葉であること。それはそうだが、では随筆と小説との違いはどこにあるのか。
私が思うに、小説から登場人物を引いていけば、最終的に作者と読者とそして物語だけが残る。三つが必要だが、随筆は、作者と読者さえいれば成立する点に相違がある。
小説とは物語とイコールではない。作者が語る物語を読者が享受し、共有する作業が小説なのだ。情報の伝達ではなく、飽くまで共有であり、共同作業である点が、多くのほかの文章との違いだ。
作者ははじめから読者に、世界の創造を委ねている。小説からそこに記された情報以上の情報を引きだし、補完し、創り出してほしいと望んでいる。
たとえば小説において基本的には二人の登場人物がいれば、物語として起伏のある流れを構築しやすい。では一人ではいけないのか、というとそういうわけでもなく、一人しか登場しない小説も成立し得る。語り部しかでてこない小説、或いは、たったひとりの言動を叙述した小説。
ではその一人すら消えた小説はどうだろう。これも成立し得る。
たとえば人類の消えたあとの世界を叙述した小説、或いは世界の変遷そのものを叙述した小説。考えればほかにもきっとあるだろう。小説とは必ずしも人間を登場させなければならないものではない。
だがすくなくともそこには、作者と読者がおり、そのあいだには共同作業で築かれる虚構の世界が広がっている。
それは、ここではないどこかであり、あなたのなかにあるどこかでもある。
随筆にしろ小論にしろ日記にしろ、(つづきはこちら:
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881060371/episodes/1177354054922405174)
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参照:いくひ誌。【1001~1010】
https://kakuyomu.jp/users/stand_ant_complex/news/1177354054884692789