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いくひ誌。【2441~2450】

※日々、諦めてばかりで果てしない。


2441:【ぽん】
ただ、ぽん、とこねまわされた妄想の欠片を手当たりしだいに眺めていたい。拙いままを、素材のままを、自然のままを、在るがままを、ただただ無闇にそのままを。


2442:【きっかけは選べない】
自作小説を高校生のころのじぶんに手渡してみて最後まで読んでもらえるだろうか、と想像してみることが極々稀にあるのだが、結果はいつも同じだ。まず読まないだろう。本を読まない人間に何を手渡してみせたところで読むわけがないのだ。おもしろい本との出会いは、本そのものの魅力というよりも、読書の楽しみをいかに抵抗なく感受できる環境に身を置けているか、本を読んでもいいと率先して思うことができるか、のほうが大きい。そういう意味では、本を読みましょう、といくら言ったところで効果がないどころか逆効果だ。


2443:【キモチワルイにもたくさんある】
やあやあ、いくひしさんでござる。おひさしぶりでござるなあ。いくひしさんはいま、ものっそいキモチワルイでござる。あ、見た目の話ではないでござる。動き方の話でもないでござる。存在の話でもないでござるし、存在するだけでキモチワルイってそれはちょっとひどくないでござるか? キモチワルク思われるほうがひどいのではなく、そう思うほうがちょっとだけひどいでござる。でもでも、キモチワルイと思ってしまう気持ちはだいじにしてほしいでござる。それはそれであなたをカタチづくる感情のひとつでござる。そうは言っても、身体がだるいなあ、のキモチワルイはなるべく抱きたくないでござる。イタイのイタイのあっちいけ、でござる。ムカムカ、ウゲウゲ、飛んでいけでござる。でもでも、飛んでいったさきでいくひしさんの代わりに誰かがキモチワルクなってしまうのはいやでござる。いくひしさんがキモチワルイおかげでだれかがその分、キモチヨクなれるのならそっちのほうがよいでござる。あ、うそでござる。かっこつけたでござる。いくひしさんもキモチヨクなりたいでござる。みんないっしょにキモチヨクなればよいでござる。そうなれたらいいなあ、と思いつつも、できれば独りでキモチヨクなりたいでござる。それはキモチヨサを独り占めしたいという意味ではなくて、一人きりでこそこそと、キモチヨクなりたいという意味でござる。共有したくないでござる。んみゃんみゃ、共有できてもよいでござるけれども、それもまた一人でかってにやってほしいでござる。巻き込まないでほしいでござる。自己完結してほしいでござる。そっとしておいてほしいでござる。なーんて言いながらいざ仲間はずれにされると寂しくなっちゃうのだからなんてわがままさんなんざましょ。そういうところが本当にキモチワルイでござる。あ、キモチワルかったでござる。いくひしさんはキモチワルイでござる。認めてしまったでござる。ざんねんでござるー。


2444:【遊びすぎている】
文章が荒くなってきちゃった。もっとちゃんと見詰めてあげなきゃなのかも。でもなあ、根は詰めたくないなあ。でもでもある程度は、冷たくならないと客観視もできなくなるしなあ。詰めたくないのに冷たくないとなんてへんなの。


2445:【見る目がない】
その人物が誰と繋がっているかとか、誰に評価されているのかとか、そういったコネや人脈の時代になってきたな、といった所感がある。むかし(数十年前)はもうすこしこの流れを卑しいものとする認識が社会にあったように感じるが、いまは大手を振るって横行している気がしている。もちろんわるいことではないが、それによって「よいもの」が埋もれてしまうのは腹立たしい。なぜ腹立たしいかと言えば、いくひしさんの目の届く範囲にそれが浮上してこなくなる確率が高くなるためだ。とはいえ、このさき「本当にいいもの」を見抜ける者の価値は相対的にあがっていくので、それほど悲観してはいない。だいたいにおいて「本当によいもの」を人々はそれほど求めてはいないのだ。だから「それなりによいもの」で「それを選んでも恥じとはならない保障があるもの」に食指が伸びていく。つまり、権威ある者たちによって太鼓判を捺されている高評価のものが社会の表層を漂うようになる。そしてそれは権威ある者の権威をより高める方向に働きかけるので、このサイクルは一定の期間、社会を動かす原動力として機能する。繰り返しになるが、わるいことではない。ただ、腹立たしく思うことがときおりあるなあ、と狭量な心を打ち明けて、本日の「いくひ誌。」とさせていただこう。とはいえ、いくひしさんも割合に権威主義なので、ひとのことは言えないのである。見る目があるひとはわざわざ「待ち」の姿勢でいる必要はなく、じぶんから探しにいってお気に入りを見つけ、満足できるのだろうから、うらやましい限りだ。これは見る目がなくともできることであり、ひとと感性がズレているひとはじぶんに合ったお気に入りを探すより術はないわけで、けっきょくのところ見る目があるとは、じぶんの「好き」を感度高く見詰め、何を探しているのかに自覚的であることを言うのかもしれない。その点、いくひしさんは何を好んで、何を探しているのかがまだまだ漠然としているので、見る目のあるひとを見習いたいというか、真似したい日々である。


2446:【コネや人脈は幻想?】
コネや人脈が好きではない、という話をすると、「そんな言うてもないですよ、コネがあって仕事が舞い込んだとか、いい話にありついたなんてうまい話そうそうないですから」みたいな反論を聞くことがある。まあそのとおりだろう。世のなかそんなに甘くはない。大統領の娘です、なんてことになればまた話は違ってくるのだろうが、めったにあることではないし、たいがいの者には無縁の話だ。いくひしさんが言っているのは、そういう意味ではない。たとえば、いじめられたり、仲間はずれにされていたり、なにかしら理不尽な目に遭っていたとする。だがその人物の親友が大リーガーであると知れば、いじめていた者たちは態度を改めるだろうし、無視していた者たちもそれとなく親切にしてくれるようになるかもしれない。つまり、理不尽な目に遭いにくくなる、といった周囲の態度の軟化そのものがバカげているし、コネや人脈の影響だ、と言いたいのだ。そんなものがなくとも誰に対しても親切にすればいいし、コネや人脈があると知って改めるような態度は誰に対してもとるべきではない(とらないほうがいくひしさんには好ましく映ります)。単純な理屈だと思うが極端だろうか?(もちろん、高評価な側面が相手にあると知って態度を変えることはあるだろう。同郷と知って警戒心がゆるむ、などがそれだ。そうしたくなる心理は分からないでもない。ただ、原理的にはそれもまたコネや人脈で態度を変えることと似たようなものだ。あまり褒められた態度ではないと感じる。では、素晴らしい成果物を発表している相手に対してはどうなのか、と言えば、これもまた態度を変えるほうがおかしいと感じる。どんな相手であっても同じ人類であるはずだ。もちろん敬意や警戒心は表しても構わないが、ほかの人間と別物として扱うのは違う気がする。そうは言っても、いくひしさんもたいがい人によって態度を変えてしまうので、よく自己嫌悪に陥る。人を人として見做し、接する、というのは存外にむつかしいものである)


2447:【対応できるくらいがちょうどよい】
多様性を尊重するうえで「多様性を損なう因子は認めないほうが好ましい」とする意見が、思いのほか優勢になりつつあるように観測される。さいきんの書籍をだしているひとたちにそういう傾向があるな、との印象を抱くわけだが、いくひしさんよりもはるかに知識があり、演算能力の高いひとたちが言うのだから、そういう側面もあるのだろうな、と感じる(権威主義)。ただ、どういうスパンで「多様性を損なうのか」といった視点が欠けているように見受けられる。たとえば、「多様性を一時的に損なうかもしれないが、長期的に見て多様性を促す因子」についてはどのように対処すべきかがまず以って議論の余地があるし、どんな因子がそうした側面を持つのかは、それこそ長期的な観測が不可欠だ。現時点において「多様性を損なうように見える」だけでは、それをすっかり排除しようとする姿勢そのものが「多様性を損なう」と言えるのではないか。言葉遊びのように聞こえるかもしれないが、これは根深い問題を孕んでいる。具体的な例で言うならば一つにはワクチンがある。ワクチンはそもそも「弱毒化したウィルス」を摂取することで抗体を強化するのが目的だ。病原体である元のウィルスをすっかり排除して、ワクチン自体も失くしてしまうのは果たして人類にとってプラスに働くのだろうか? この世の中から現在存在の確認されているインフルエンザウィルスを根絶して、ワクチンも失くしてしまったとして、その後に新たに誕生する類種のウィルスに感染したときに人類はなす術もなく絶滅してしまう懸念がつよまるだけではないだろうか。「多様性を損なう因子」はすくないほうがよいけれども、すっかり失くしてしまえ、存在の余地を失くしてしまえ、とするのは長期的に見てむしろ危険に思えるが、いかがろう。もちろん「ないほうが好ましい」ものはある。だが、すっかりなくしてしまうことを前提にするのは、何か根本的な問題がすり替えられてしまっている気がする。対応できることと、対応する余地を失くすことはイコールではない。前者は進歩だが、後者は衰退だ。もちろん退化もまた進化の一つであるから、必ずしも衰退が悪かと言えばそんなことはないのだが、「合理的」というときに、それはいったいいつからいつまでの期間にとっての合理ですか、という視点はいつでも頭の隅に置いていたほうが好ましい気がするが、あなたはどうお考えになられるだろう?(底の浅い所感ですので、真に受けないでください)


2448:【どこにでもある話】
これは個人的な好き嫌いの話なので理屈よりも感情に寄った話になるし、いくらかバイアスのかかった偏見によるいち印象でしかないが(たいがいのいくひしさんの話は印象というかデタラメでしかないが)、百人の才能を犠牲にして一人の天才を生みだすくらいなら天才なんていらないと思う。むしろ、いくら天才を世に放ったとしても、百人の才能を潰しているのならそれはちょっと手放しで称賛できないし、どちらかと言えば見過ごせない。百人の才能を生かしつつ、天才も生みだせばいいだけの話だし、その百人の才能はたとえ挫折したとしても、潰されなければその後に天才や後続の才能を支える熱心な支援者(需要者)となるはずだ。競争原理はあってよいし、厳しさもあって構わないが、それと才能を使い潰すのはぜんぜん違う気がしている。文芸とは関係のない分野の極々ちいさなコミュニティではあるが、二十年ちかく眺めていて思うのは、いくら世界一に何回もなるくらいの実績や実力があろうと、じぶんの成果を築くためにほかの才能を潰しつづけるような人物がトップに君臨してしまうと、その分野はゆるやかに枯れていく、ということだ。人気のある分野であればつぎからつぎに若い芽が現れるから、使い潰しつづけていられるのだろうけれど、やはり世代ごとに支援者(需要者)が空洞化していくし、つぎが育たないので、けっきょく全体としてのレベルが下がっていく。いくひしさんには関係のないことなので自由にやってもらって構わないが、まあなんというか、肩書きに釣られて盲信し、振り回される若い子たちが可哀そうだ(かといっていくひしさんが手を差し伸べたりはしないのだが)。


2449:【そういうの聞き飽きた】
まんちゃん愚痴ばっか。もっと楽しいこと並べてこ。ね?


2450:【きょう何の日か知ってた?】
一週間に一回くらい考えてしまうのが、身に着けている物の何一つとしてじぶんではつくれないのだよな、ということで、つくれないだけでなく、どうやってつくられているのかも知らないままなのだ。一週間に一回くらい考えているのに調べようともしないし、知らないままでいつづけるじぶんがほとほと嫌になるけれどもそれでも生きていける日々はけっこう好きだ。いっぽうで、やっぱり靴下がどうやってできて、どうやってお店に陳列されているのかくらいは知っていたいものだ。靴下の繊維は何で、どのようにして収穫され、加工され、糸から靴下になるのだろう。じぶんでつくったら一足いくらでなら売ってもよいと思うだろうか。三千円はもらわないとつくりたくはないが、では三千円あげるからつくって、と言われてもつくろうとはしないだろう。むしろ三千円あげるので勘弁してください、と断るほうにお金を払ってしまいそうだ。靴下にかぎらず、あらゆるものが「こんな値段でいただいちゃってもいいんですか!?」となる。よくよく考えるとそうだよね、というだけであって、言うまでもなく普段は、「くそ高っけぇーなーコレ」とか思いながらどっちがお得かな、なんて商品を見比べては頭を抱えている。で、なんできょうこんな話題なのかなって言うと、まあクリスマスイブなんですよ。知らんかったけどそうらしい。なんで知らんかったのかはご想像にお任せしたいところではありますが、まあ知らんくても不便しない生活をしています、というだけのことでありまして、要するにとくに変わり映えのしない普段通りの一日でございました。でもこれ案外にほかのひとたちもそんな感じで、もはやクリスマスイブに特別な催し物をするほうが恥ずかしい流れになってないか?みたいな疑惑も湧かなかったわけではないのですが、類は友を呼ぶではないですが、そりゃ普段から見かけるひとは似たような属性を帯びていると言ってもよいのかもしれず、あまり一般化はできそうにないな、と認めたところで、本日の「いくひ誌。」とさせてほしいかなーなんて思っております。自慢じゃないですがいくひしさんはクリスマスやイブの日に赤の他人と過ごしたことはなく、クリスマスやイブにかぎらず恋人とデートをしたこともありません。なぜなら恋人いたことがないので。ホントに自慢じゃなかったですね。寂しいひとですかね。やっぱりそう見えるんでしょうかね。独りでいると寂しくないのに、「あのひと寂しそう」って言われるととたんに寂しい気持ちになってしまうのは、何なのでしょう。名前がつくと妖怪化する、みたいな感じでしょうか。違うかな。違うな。ではではみなさまよい夜を。おやすみー。


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参照:いくひ誌。【361~370】https://kakuyomu.jp/users/stand_ant_complex/news/1177354054882714381

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