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いくひ誌。【1011~1020】

※日々足場が狭まっていくほど、道がさきに伸びていく。


1011:【聴くエス】
Nosaj Thing - 1685/Bach


1012:【何もしないことの意義】
サボることにも意義がある。ただ寝て過ごすのもいいし、出掛けてもいいし、敢えて部屋を散らかしてみるのもいい。今まで磨きあげてきたものを強いて錆びらせる時間が必要なときもある。否、結果としてそれが有意義だとする認識を持てるようになるだけの話であり、サボったあとをいかに過ごしていくのかが重要なのだ。サボらずにいられるならばそれがいちばん有意義だ。サボりたいと思わずにいられる時間がつづくのは贅沢であり、至福であろう。ただし、惰性になっていないかはときおり自身に問いかけてみるのがよさそうだ。続けることが目的になった時点で、何も続けていないのと同じになる。生きることを目的にして生きるものはいない。生きようと思う原動力は、死や不自由さ、苦痛や絶望からの逃避である。平和でありつづけようとした結果に戦禍を巻き散らす事例は歴史を紐解けば枚挙にいとまがない。留まることが肝要なのではない。変化を意識し、身を委ね、ときに抗い、サボることである。つまり、いくひしは今、サボったじぶんを正当化するのに必死なのである。


1013:【童貞を笑いのネタにしてはいけないのか?】
以前にも指摘したが、基本的に笑いとは、相手を自分より下に見ることで生じる生理現象だ。もうすこし詳しく言えば、観測対象に見え隠れする予想外のバグを、愉快と感じる。おかしいから可笑しいのだ。言い換えれば、観測対象の欠陥を笑っているのである(微笑、恐怖や驚嘆から漏れる笑みは例外である)。先天的な性質ではあるが、社会との同調過程で形成される獲得形質でもあるだろう。たとえばジョークは、高度な言語コミュニケーションの一種だと考えられる。身内でない者には通じない場合が多いのはそのためだ。また、予想外なことに対して笑ってしまうのは、予想された慣習から外れたバグを瞬間的に発見するからである。結論から言ってしまえば、他人を見て笑う、という行為そのものが差別的だと呼べる。童貞を笑いのネタにしてはいけない、というのは、極論、あらゆる属性を笑いのネタにすべきではない、という主張になり得る。笑いを禁じることが果たして可能だろうか? また、すべきであるのだろうか? 思うに、問題にすべきは、何を笑いのネタにするか、ではなく、どのようにネタにするか、である。首相や大統領を笑いのネタにしていいのはなぜだろう? 相手が自分より上の立場だと誰もが認識することなく共有しているからである。同様に、なぜ同性愛者や童貞を笑いのネタにしてはいけないのだろう? 社会的に排他されつづけてきた歴史があり、そうした認識が未だ社会に漂っているからである。笑いのネタにしなければいいという問題ではない。誤解のないように断っておくが、現状、差別に晒されている者を守るために声をあげることは必要だろうと考えている。それ自体を禁じたり、非難しているわけではない。しかし、マイノリティ=守るべきもの=弱者だ、という考え方もまた差別であるという認識は持っておいたほうがいい。なぜ笑いのネタにしてはいけないのか。なぜ自分はそのように考え到るのか。同性愛者や性交渉体験のない者を、無意識のうちで自分より劣った存在だと考えてはいないだろうか。いきすぎた禁止は、本来守りたかった者たちの立場をいたずらに損なうことになる。言葉はわるいが、正義面しないのが肝要だ。


1014:【電子書籍レポート】
毎月やれたらやります言ってましたけど、なんだかんだ忘れてました。あ、うそです。やりたくなかっただけです。ごめんナス。えーっとですね。現在いくひしは、31冊を電子書籍化しています。ことしの9月27日からまいにち一冊ずつを電子書籍化していきました。一冊500円で販売してますが、三割はアマゾンさんに徴収されるので、じっしつ350円がいくひしの利益になります。月に一部売れたら、やったー、みたいな感じで、現在売れたのは全部で4部です。読まれたページ分が収益になるキンドルアンリミテッドに加入しているので、だいたい月に1500円くらいの収益があります。読んでくださった方、ご購入くださった方、ありがとうございます。多い時は5000円でした。低評価のついた「ぼくの内部をじかになぞって。」がもっとも多く読まれていたのですが、評価1がついてからはぱったりと読まれなくなりました。高評価はよいほうに働き、低評価はわるい方向に働く。他人の評価の影響力を軽んじてはいけませんね。kenp(既読ページ数)は、だいたい読まれたページ数の二分の一が収益になる感じです。いちど読まれたページは、その後同じ読者にいくら読まれてもカウントされないので、いくひしのために何度も読み直してくださったりはしなくてもだいじょうぶですよ。いないだろうけども。念のため。未だに一ページも読まれてない作品もあります。もし月に全作品が一部ずつ売れたり、読まれたりしたとすれば、仮に一冊200円の収益でも6200円が口座に振り込まれることになります。けっこうな額だと思います。100作品あれば単純計算で20000円が手に入るのですから、作品数をこさえるのは商業戦略として欠かせません。ただし読まれなければ意味がありません。いくひしみたくなりたくなければ、宣伝をうまいこと展開していくことが必要でしょう。SNSで自作の情報を投稿するのはもちろん、作者としてのブランドを確立させることが重要です。いくひしみたいに、ブレブレで、一貫性がなく、何を発信しているのかが分からない作者では、需要者側が何を選んだらいいのか悩んでしまい、品物に手を伸ばしてくれなくなります。いくひしがやっていることを真似しないだけで、月に一部以上は売れるようにはなるでしょう。がんばってください。いくひしまんでした。


1015:【だろ?】
輝夜月(かぐやるな)はリアル波よ聞いてくれだな。


1016:【おかわりまだですか!!!】
寝ようと思ったんですよ。だって疲れてたし。おふとんに潜って、モゾモゾしながら枕元の仄かな明かりを頼りに、買ってきた本に目を落としたのは、ほんとんど習慣からの惰性で、べつに読みたかったわけじゃない。読み終わってしまったよね。「毎年、記憶を失う彼女の救い方」ですよ。そのまま寝てもよかったのに、わざわざ起きて感想書いちゃいますよ、書かずにゃいられんですよ、なんなんですかこれー、語彙力のとぼしいいくひしでも「おもしろい」だけで終わらせたくない、言葉を尽くして伝えたい、胸にうーってくる、んー、もー、なんなんですかこれー。完成度高すぎる。「毎年、記憶を失う彼女の救い方」はですね、第54回メフィスト賞受賞作、望月拓海さん著の小説でして、純愛物語なんですよ。オチとかはしょうじきどうでもいいですよ。分かるひとなら主人公のお相手が賭けを持ちだしてきたところくらいで、「あ、これはあれだね」ってピーンとくると思うんですよ。でも、そんなのどうだっていいんですよ。ネタバレされてもおもしろいやつですよ。完成度クソ高いんですよ。断言しますけどコレ、ハリウッドで映画化されますね。いったん邦画としてつくられて、で、リメイクされてハリウッドで映画化されちゃいますね。ぜったいそうなるね! そんくらい完成度たかいんですよ、無駄がない。きれいすぎる。読み終わったあと、なんだこの宝石はぁーー!!!ってなったもん。スケルトンきれいでありながら、カットの見事さがハンパない。伏線が「伏線の伏線」だったりして、ダブルミーニングが好きな方はよだれダクダクでると思います。千人のプロ作家を用意して同じ題材でつむがせても、これだけきれいなお話はつむげないですね。いくひしには解る。ネタがいいんじゃないんですよ。作家の実力が高いんですよ。だっていくひし、これからこのひとの小説、作家買いしちゃいますもん。出たら買いますもん。信用しちゃいましたもん。なんだったら賭ける? いくひしが十冊読み終わるまでに飽きたらいくひしの勝ち。十一冊目を手にさせたら望月拓海さんの勝ち。こんなもんね、やる前から結果は決まってんですよ、ふじゃけんじゃねーですよ。やられたー。ぜったい褒めてやるもんかって思ってましたからねしょうじき。こんなもん受賞させやがってって胃のなかのもの吐きだす気満々で買ってきましたからね。でもね、じぶんに嘘は吐けない。眠気なんてふっとんじゃいましたよ、ふじゃけんじゃねーですよ。はやく二作目寄越してください。おかわりください。編集者さぼってんじゃねーぞこら。はやく二作目を読ませてください、おねがいします。おいしい物語、ありがとー、ご馳走様でした(くっそー、おもしろいから悔しいのに、悔しいほどおもしろいゴロゴロのたうちまわってしまうわーーー)。


1017:【めっちゃ読みたい】
ディビさんがツイターで「ヴィンランドサガ」という漫画がおもしろいってつぶやいてた。いくひしには解る。めっちゃおもろいねん。読んだことないけど。いくひしには解るのだ。近日中に読む。何が何でも読む。でもちょっと巻数があれなので、まずは漫画喫茶で読むことをお許しください。お金、ないですのん。でもいくひしには解る。めっちゃおもろいねん。


1018:【予感】
あと五年後から十年後にかけて小説は横書きで出版される本が市場全体の三割を超していくだろう。げんざい十代の若者は、縦書きよりも横書きに慣れ親しんでいる。じっさい、若者向けの、とくに女子の読む小説には、横書きのものが多くなってきているのではないか、と個人的には睨んでいる。統計をとったわけではない。いつだってそうだ。いくひしの言うことに根拠となるデータはない。ただし、電子書籍が、縦書き、横書き、双方に対応するようになれば、世のなかから縦書きの本が減少していく速度が高まることだけは予測できる。そう低くない確率で横書きの小説本が市場を席巻していくことになるだろう。


1019:【ユーチューバー】
ユーチューバーすごい。もうほとんど編集力で集客の左右される業界だ。サブリミナルかと見紛う速度の展開のまたたくさは、小説や漫画では太刀打ちできないだろう。友人と過ごしているかのような親近さ、くだけた言葉づかい、ネタの豊富さ、キャラの濃さ、ユーザーの示したアクションにはきちんと礼儀を尽くす謙虚さに、それでも媚びない姿勢は、見る者を惹きつける。かつて寄席が持っていたチカラがそのまま現代ではユーチューバーに体現されている。ほかの媒体が淘汰されていくわけである。太刀打ちできる余地がない。企業の参入と相まって、ますます作品の完成度は高まるだろう。素人っぽさがなくなるわけではない。飽くまで、エフェクトや音響、動画編集の技術があがるだけで、構成そのものは、ユーチューバーたちの「個性」が反映されたものとなる。そうでないものは集客できずに、消えていくだろう。積み木遊びや、砂場遊びにどこか似ている。小学生たちがこぞってユーチューバーになりたがる理由がよく分かる。現状、本当に自由な表現媒体は、ユーチューバーたちが握っている。それは、商業としての枠組みが定まっていないからこその奔放さであろう。


1020:【はにーほっと】
はちみつーー!!! あーい、いくひしまんだよ~~~! あのね聞いて、さいきんね、カルピスの原液をお湯で割って飲むのにハマってたんですけど、なんかそう、けっこう高いじゃないですか。カルピスの原液。だからここ二週間くらいははちみつをお湯で割って飲むようにしてて。はちみつってほら、喉によかったり、風邪によかったり、甘かったり、おいしいじゃないですか。なんだよ、カルピスいらねぇーじゃんとか思いながらガポガポ飲んでたわけですよ。がぽがぽ。まー、当然そうなるっていうか、底を突きますよね。は、は、はちみつが足りねぇ。じゃ、じゃんじゃん持ってこい。なんて言っても誰も持ってきてはくれないですから、手とか足とかガタガタ震えはじめたりして、こりゃいかんなーと。よくないぞーと。もう黄金色してて若干ねばねばしてたら何でもいい気がしてきて、半年前に購入した封も切ってない液状のり、小学生が工作とかに使うあれね、あれを飲んだらいいんじゃないかと、いっしゅん、ほんのいっしゅん思ったりしてね。でもさすがに飲んだりはしませんよ、いくひしバカじゃないですから。舐めてみたら意外と甘いのね。びっくりだよ、なんだよおまえ、いけんじゃん、みたいなね。いや、飲んではないですよ。舐めただけ。え、なに? ばかじゃないのって? バカじゃねーんだよ、いっしょにすんな!(だっは、誰とだよ!!!) 買ってきましたよふつうにはちみつ。百均にもあったけども、なんかただの砂糖水っぽかったので、すこし高めのやつにしました。1900円。たけぇーよ!!!!!! びっくりしたよ、レジの店員さんに食ってかかりそうになったよ、何いくひしからボッタくろうとしてんの、アホなの、詐欺なの、森のクマさんなの、プーさんなの??? 瓶詰のはちみつってそんなすんのね、おらおったまげた。おったまげたよ。カルピスの原液も真っ青の高値でしたね。ちょっとゼロをいっこ見落としてた感じがふんぷんするけど、ご購入したあとに確かめに戻ったらだってほかのはちみつ6000円とかすんだぜ? 4000円とかざらだぜ? じゃこっちの安いのにしっちゃおー、とか思うじゃん。はじっこの安そうなのにしーちゃおって思うじゃん。どうせお湯で割って飲むだけだし。百均にもあったくらいだから、こっちのは190円くらいかな、とか思うじゃん。高くても600円くらいかーとか思うじゃん。思っちゃったじゃん。くっそ余計な出費しちまった、とか思いながら、家帰ってさっそく試飲しましたよね。おまえホントに1900円の価値あんのかと。ひとさじ19円分の価値があんのかと。チロルチョコに並べるのかと。見せてみろよと、お湯で割って飲みましたよね。おいち~~~~~~!!!!!! はぁーーまじかよおまえ。ほんとまじかよ。こうなったら一口に飲み干しちゃうよ。ほんとさぁ。はぁ。うまいなぁーおい!!! はちみつ、おいしいよね。お湯で薄まってるのに。いくひしの人生くらいうっすいのに。おいし~~~。あい。おやすみー。


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参照:いくひ誌。【671~680】https://kakuyomu.jp/users/stand_ant_complex/news/1177354054883882985

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