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卒業式で泣けない。

私は言月(ことつき)という、小学六年生。(今は中1だけど。)
  (↑勿論偽名です。というか、ここから出てくる名前は全部偽にしています。)

私は人を笑わすのが得意。どうやって笑わすかと言うと...まぁ、意味不明な言葉をいって、”笑われる”こと。
笑わすより、笑われる方が、皆笑顔になってくれる。
そして、わからない話でも、話の幅を広げれる。まぁ、下手だけど...

そして、今日は卒業式。皆中学に行けるのが楽しみかなと思いながら登校した。
だけど、皆悲しがっていたり、緊張していた。おかしいね、私は悲しくないよ。

卒業式では、皆で歌ったりした。その時はわからなかったけど、皆泣いていた。
私は唯一泣いていなくて、緊張もしていない。いつもどおりだった。

――――なんで私だけ?
――――...そうか、学校...


楽しくなかったんだ。


思い返せば、悲惨だった気がする。

小学一年生

声をかけてくれた人がいた。

「ねぇ、言月ちゃん!苦手な遊びって何〜?」

同じ幼稚園育ちの子が誰一人居なかったのに、彼女は私に声をかけてくれた。
その時は、嬉しくて、声が裏返ったけど、

「ぇ...っと、鬼ごっ...こ?」
「そーなんだ!じゃあ鬼ごっこしよう!!」
「ぇ...ぃや...」
「ね、せっかく友達になったんだから!!ね?」
「...友達...」

嫌いって言ったものを遊ぼうと言ってきた時は、嫌で断りそうだったけど、友達と言われた時、嬉しくて調子に乗り、鬼ごっこをすることにした。
もう一人彼女は、彼女の友達を連れてきた。

そして、鬼を決めるため、鬼決めをした。誘ってきた彼女が「おにきめおにきめ...」と言っていたのを、今でも忘れていない。

だけど、そこで鬼に選ばれるのは私で、毎回毎回私が鬼になった。
そして、彼女が順番を操っているからだと思った私は、もう一人の彼女の友達に鬼決めをさせようとしたら、誘ってきた彼女は

「ねぇ〇〇ちゃん、ここから始まったら私が逃げになって――――」

と、私を鬼にする小細工の説明を始めた。私の目の前で。

「ちょっと、なんで私が鬼になるように毎回するの...?」

そこから先は、覚えていない。
揉め事になったのか、先生沙汰になったのか――――


小学二年生

すっかり人間不信になった私は、昼休みはずっと読書をしていた。
中1になった時、
「小2の頃、声かけたりしたけど、言月ちゃんめっちゃ無視してきてたんだよー?」
と言われるのを、その時の私は知らなかった。
人間不信になっていたから、言葉を返さなかったのかも知れない。


小学三年生

帰る時に一緒に話しながら帰る友達が出来た。
彼女は結菜(ゆいな)。中1の今でも一番仲がよくて、友達皆で帰ると、最終的に残るのは私と結菜だけ。
少し毒舌で、すぐ「最低w」とか、「最悪w」とか言うけど、いつもの結菜だから気にしていない。

そもそもこれが普通で安心できるから。こういっておいて、一緒に話し合ったり仲良くしているから、偽善で一緒にいるわけじゃないことに安心感を覚える。

だけど、彼女と仲良くなったきっかけが思い出せない。同じクラスだったから?いや、違う。彼女とは小1以来同じクラスになったことは、中1になっても無かったからだ――――

そして同時に塾に通い始めた。それより前から英語の塾に通っていたが、算数と国語を主にやる塾に通った。

まぁ、仮に学研塾(がっけんじゅく)と言う名前にしよう。

中学になってから、英語の塾と学研塾とでどっちが良いか...と聞かれたら、学研塾を選ぶと思う。それぐらい大事で友達が沢山増えた場所だから。
中学になってもまだあの塾に入っているのもある。
更に二年下の弟が学校と、私の入ってる塾に入ってきた。


小学四年生

転校生で、永流空(えるら)という転校生が来た。
彼女はハーフで、私ととても気があった。
彼女は文系、私は理系で、お互いの苦手要素を埋め合ったり、担任の先生がボドゲにハマってて、特別に持ってきてくれたボドゲで勝って負けてを繰り返している間に...

勿論、結菜と一緒に帰ったりもしていた。
永流空は校門前からすぐ別の帰り道だから、学校以外で会うことはあまりない。
だけど、それでも楽しかった。

ここからはもう楽しかったから、書かなくて良いかな。
二年間つらくて、二年間普通。二年間最高だった。でも、学校自体は嫌いだった。
皆は好きだったけど、この学校は苦手だったんだ。

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