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野茨の夢 あとがき


私が昔住んでいた所の町名は「茨島町」です。
川のそばでその土手や空き地には所々に野茨の木がありました。

初夏になると白い花が咲き香りが漂いました。
その香りは甘いと言うより、
すっきりとしてきりりとした、
少しばかり青臭い感じのするものです。
私はそれが好きでした。

何年か住んでいるうちに宅地開発が進み、
空き地は家に変わり土手も整備されました。
今では元々ある茨の木は残っていないでしょう。
町名も今では〇〇町〇丁目みたいな名前になりました。

この話は一角と千角に出てくる金剛さんと鬼頭さんの
ご先祖の話です。

一角と千角1を書いている時に
鬼頭さんはあまり深く考えずに
一角と千角が住むアパートなら鬼が付く名前だよなと、
かなり適当に付けたのでした。

ですが書いているうちにどんどん名前が重くなってしまって、
金剛さんとも絡みだしたのでこりゃ書かなきゃだめだなと。
よくキャラが勝手に動くと言いますが、
それに近い状態になりました。
おばさんパワーすごいね、
自分の頭の中で起きている事は正直かなり面白かったです。

しかしこのお話を書いている途中、8割方書いた頃に
あの「ゼルダの伝説ティアーズオブキングダム」が発売されてしまいました。

なんと言う事でしょう、
びたっと執筆が止まりました。
そして続いてピクミン4まで発売されました。
両方予約していたからな、へへへ、
でもせめてピクミンはクリスマス頃にしてくれよと思いながら、
毎日ゲームに勤しむ日々。
心の奥底で書けと言う声は微かに聞こえていましたが、
人の決意などなんと脆い事か。

そして天は罰を与えます。
7月末になんとコロナに罹ってしまったのでした。
あれほど気を付けていたあの病は、
密かに身近に迫っていたのでした。
コロナの波は世界の片隅にひっそりと住む小太りの小市民にも、
平等に降りかかったのです。
発症した一週間後にワクチンを打つ予定だったのですよ。
もちろん接種はキャンセルです。

毎日酷暑の値上げの続く過酷な夏、
この季節は私に絶対に忘れられない思い出を与えたのでした。

39度近い熱に浮かされて体中の関節は痛く、歯も痛い。
頭が喉が痛い胸が苦しい、痰が絡んで咳が出る。鼻水、耳が痛い。
ともかく息が出来なくて朝になったら死んでるかもと言う感じでした。
かつてインフルにも罹った事はありましたが、
インフルは辛い感じですがコロナは苦しかったです。
あれで軽症なんですね、うわぁ。

ラゲブリオを飲みました。あの錠剤は結構大きいです。
一番多い時で薬は水薬も含めて一回で14錠飲みました。
持病の薬も含めてですが。
食欲もなかったので食べ物より多かったかも。

かなりきついきつい状態で頭にあったのはこのお話でした。
終わらせないままで死ぬのかもと。
大袈裟かもしれませんが、
以前にも書いた事がありますが
未完のまま終わらせる後悔です。
ど素人小説書きですが絶対に嫌だと思いました。

なので起きられるようになったらすぐ書き始めました。
死ぬ気になったら出来るわね。
熱に浮かされながら頭の中で考えていたのよ。
苦しくて夜も眠れなかったの。ああもうほんとコロナは嫌ね。
でも熱は下がっていたから書きながらゲームもしたけどね。
だって面白いもん。

と言う事で今回こんな感じでした。

未だに息切れがあったりしてなかなか長引くなあと思います。
この冬は気をつけなくてはいけません。

皆さまもお体に気を付けて
遊べる時にはいっぱい遊んで下さい。

でもやる事をやってからね。
そうしないと結構後悔するよ。





そして今は無い茨島町に。
その名前が大好きでした。私は覚えています。


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