こんばんは、Skorcaです。
更なる連投……ですが一連のイラストネタはこれで最後になります。
今回お目に掛けるのは『遺形の承継者』のヴィーとリエール卿のイラストです。
リエール卿はTwitterの鍵アカウントに落書きを上げたことはありましたが、まともに公開するのはこのイラストが初めてになります。
他サイトで連載を開始してから約4年、このカクヨムでも丸3年が経過した今になってビジュアルを公開するのは正直、緊張することこの上ありません。
既に読み手様の中でイメージが出来上がっていて、思ってたのと違う、と言われても無理ないことですから……。
有難いことにリエール卿を推してくださっている方が結構いらっしゃるので、この外見がお好みに合わなかったらどうしよう、という不安があります。
ですが描けるかはともかく私の中でイメージは固まっているので、どうしても自分の手で画像化したいのですよね。
作品を外見までセットで読み手に提示したいなら、公開と同時にキャラクターデザインまで公表すべきなのですが、私の画力は非常に不安定ゆえ、それが難しいのでした。
なまじ中途半端に描けるから厄介なのですよね……諦めがつかなくて。
さて愚痴はここまでにしましょう。
デジタルでのカラー絵は一度失敗していて、その際は勉強がてらいじり倒した結果、にっちもさっちもいかなくなってボツにして終了しました。
前回心が折れた期間があるとお話ししたのはそのときです。
なんでもできるというのは逆にやらないことを選ぶ必要があるということで、ゆえに最初から欲張ってはいけないのだと学びました。
そもそも線のタッチがデジタル的な塗りに向いていないのですから、流行りの塗り方で瞳をキラキラに……などとやってる場合ではなかったのです。
目だけ浮いて怖いことにしかならん。
そういった経験を踏まえ、今回はアナログ絵にコピックで色塗りしていたときに近い感覚で塗っていこうと方針を決めました。
使ったデジタルらしい技術といえば、乗算レイヤーと加算レイヤーで全体の明暗を付けた、くらいでしょうか。
また背景のグラデーションを様々な色の組み合わせや向きで試してみるのはなかなか面白かったです。
次にイラストの内容についてお話しします。
この二人は作中ではよく一緒にいます。
しかし描いていて思ったのが、二人が同時に笑顔という状況は無さそうだなということです。
本編中もそうなのですが、それよりも過去、ヴィーがリエール卿の弟子として生活していた頃から、恐らく互いに笑い合うなどという平和な構図は皆無だったに違いないと考えています。
笑顔と共に繰り出される師の非道な仕打ちにヴィーが噛み付くか(やられっぱなしで済ませることは恐らくない)、爽やかな笑顔で師匠をおちょくる弟子にリエール卿が青筋立てて鉄拳制裁を食らわせるか、という構図の繰り返しだったのではないかと思っています。
目も当てられない修行時代ですが……。
リエール卿と出会った頃にはヴィーはすでに領主としての経験と実績をある程度積んでおり、そういった観点からすれば新たな教師など不要であろうとも言えたのですが、それでも彼の人格の幅を広げるということに、リエール卿は間違いなく一役買っているはずです。
そんな関係性のせいか、今回のイラスト、ヴィーの微笑がまったくもって穏やかに見えません。
何か良からぬことでも考えていそうな……。
主人公サイドとは思えない雰囲気になったな、と思いながら描いていました。
ここしばらく集中的に絵を描いていましたが、目標はリエール卿を描くことでした。
ひとまず達成できたので、個人的には満足しています。
これでようやく本編の執筆に集中できるようになったでしょうから、またしばらくここでは静かになるかと思います。
再び現れた際にはまたお付き合いいただければ幸いです。
では、ここまでご覧くださり、ありがとうございました。
不安定な気候の日々にて、どなた様もどうぞご自愛ください。