コンテスト応募作品「桜が咲く頃に」、無事に完結しました。読んで下さった皆様、お付き合いいただきありがとうございました。
この作品は、伏見沙織さんのプロット企画に提出予定だった作品の改稿版です。企画が中止となったため、伏見さんの許可を得て公開させてもらうことになりました。
構想当初は、ニコニコ動画の超有名な某ボーカロイド曲の方向で話を展開する予定だったのでした。が、第十話を何度も考えているうちに、やっぱ桜だよなあと考えた途端、頭が別の曲になったというか、その歌しか思い浮かばなくなったというか……いつの間にかこんなことに。「修羅の刻」は最近読んでないのに……。
・真人
プロット企画の縛りがないということで、アンドロイドの少年なんだから「人」の字がついた名前にしたくてこうなりました。皮肉というか、願いというか。
深雪の性格が先に決まったため、諌め役としてちょっと冷めた感じの性格に。でも健全な青少年なので、同年代で身近な少女を意識している、ごく普通の男の子になりました。前の所有者云々は、潜入できる技術のことを考えた結果です。
・深雪
五十年前の世界が雪景色ということで、名前が決まりました。タイムトリップした時点ではまだ春を見せないほうがいい→ならば季節は冬→それにひっかけて、アンドロイドの女の子は「雪」をつけよう、な感じ。
性格は、ろくでもない所有者の後で紳士な所有者に拾われた設定を追求した結果、パトロンに甘える女の子→甘えた+我がままという偏見でああなりました。
・西村博士
アンドロイドの関係者なんだから、そういう名前のほうがいいだろうということで西村に決定。Wikiによると、近代日本におけるロボット開発の先駆者だったそうです。
出番はわずかですが、実の孫のように真人と深雪を可愛がっている、いいおじいちゃんです。
・彰彦
プロット設定にはない、オリジナルキャラ。紳士なおじさまと最初から性格と外見が決定していたため、個人的に賢くてかっこよさそうな名前を探した結果、こうなりました。
深雪を拾ったのはなりゆきで、自分に甘えてくる深雪を実の娘のように可愛がっています。いかがわしい関係にはなってません、はい。
・荒木良子
これもオリジナルキャラ。ぱっと思い浮かんだ名前をそのままつけました。
SFらしい世界観を出したいと思った結果、じゃあ人権問題語る人とかいるだろうし、ということでこういう設定に。元々はそれだけのためのキャラだったのですが、最後になって「あ、これ使えるじゃん」ということで、名前だけの出演が決定。虎の身体の如く、余すところなく設定を使わせてもらいました。ありがとう荒木さん。
・白樫
これもオリジナルキャラ。荒木同様、ぱっと思い浮かんだ名前をそのまま付けました。
少年漫画にはボスが必要だろ、でもってSFらしくするならこれだろ、ということであんな設定に。作者とキャラに余すところなく使われた、ある意味哀れな奴です。適当すぎるな私。
・タイムマシン
ある意味、連想ゲームの極地。
弁明すると、元のプロット設定を見てまずスクエニの某ゲームが思い浮かび、その続編も脳裏をよぎりまして。でもさすがにあれそのままは無理だし(それからして、どう見ても元ネタありですが。シルバーってロー○レ○ジャー……)、じゃあ続編の舟にするか! ということで舟に決まりました。月夜を舟が駆けるシーンが好きだったんです。
・山&寺
上記の通り、桜と考えた後の連想ゲームで舞台が決定。グーグルアースさん、ありがとう。
周辺地域には、桜の時期じゃないですけど行ったことがあります。桜とかとは別の、歴史の要所だということで。交通の便はそれほど悪くないですが、ここはここで隠国(こもりく)だなあと思ったものです。何せ、ひたすら山ですからねえ。そして、寺が点在している。逃亡先にぴったりです。
・終章
これも、実在の地がモデル。研究所を大阪と設定したので(残ってそうな大都市なので)、関西圏の桜の名所と絞った結果、行ったことがある場所に決定しました。
こじんまりとしていますが、桜や紅葉の時期になると、観光客が多く訪れる名所です。戦国武将に攻められた小さな痕跡も残ってます。近くには、桜や紫陽花、蓮が楽しめるスポットがありますよ。あと、昔は議会に使われていた講堂も移築されていたり。