今回の投稿で、「王様の旋律」は完結しました。読んでくださった皆様、ありがとうございました。
この作品は、角川以外の某文庫に公募した作品です。とは言っても、それのために執筆したものではなく、思いつくままに書いた作品でした。
きっかけは、とある乙女ゲーム原作の漫画です。主人公は、かつて天才と呼ばれていた、ヴァイオリンを弾く少女。一緒に都会の高校へ転校した幼馴染みをはじめとする、個性豊かな仲間たちと共にオーケストラ部の大会で全国一を目指す(そして恋愛もする。むしろそっちメインのはず)――――というものでして。
ウィキペディアにそのゲームのページがあり、ある人物の紹介に目を留めまして。そのうちに、美しい場所でヴァイオリンを弾く女の子の姿が浮かんできました。どこをどうすれば、そうなるのかはわかりませんが。それが始まりで、気づけばこんなことになってました。
インノツェンツァ・フォルトゥナータは、とりあえず他では見られない名前を! というインパクト狙いで、ヨーロッパ人名録な某サイトのイタリア人名ページを参照に命名。動きのある主人公を、と考えていたら、予想以上に感情表現をする子になりました。短気で元気、でも素直ないい子です。
マリオとルイージさんは、どっかの髭兄弟が元です(笑)。元々は異母兄弟設定だったんですよ。インノツェンツァのサポート役を……と思っていたら、どっちもタイプの違う、いいお兄ちゃんになりました。これでラブは無理だ。
フィオレンツォは、美少年設定だから綺麗な名にしたかったんです。姓は、イタリアの芸術家っぽくしたかったから。その結果、ウーゴの姓も統一されました。というか、某少年漫画に出てきたウーゴって、イタリアでも人名なんですね。ということは、元々は中東系なんでしょうか。宗教的に対立があった時代でも、ヨーロッパと中東は交易してたわけですし。
マリアも、綺麗な名前にしたかったからです。女隊長に任命したら、かっこいい人になりました。
ちなみに、モンタルバーノはケーブルテレビで見たイタリアドラマの主人公である、シチリア島の部下に慕われる警視さん。音楽が趣味というわけではないですが、イタリア人の名前……! と考えてるときに思いついたのでそのまま採用。カタレッラは電話番さん。人の名前を必ず間違える、お笑い担当です。
ジュリオは、イタリア・ルネサンスの時代にローマ法王になった人名です。フィレンツェを支配したロレンツォ豪華王の甥だったとか。ベルナルドは適当です。
トリスターノとイザベラは、王族っぽいという偏見です。
でもトリスターノって、トリスタンだから騎士だよなー……しかも悲劇の。いい感じの小物系悪役になってくれました。ある意味、彼がいなくては物語は始まらなかった。小物系悪役だけどありがとう。
イザベラは、家族に愛された王女らしく我がままにと思った結果、元気すぎる子になりました。きっと城下を歩くのが趣味になる子です。マリオ、頑張れ。
地名はほぼオリジナル。音の響きが良さそうとか、そういうので決めました。あとはラテン語だのイタリア語だのを辞書で見たり。ネットってホントに便利ですね。
ヴァイオリンと楽弓の名前も、人名録を見て響きがよさそうだからで決めました。
こんな感じで、キャラクターと土地の名前は決まり、性格も決まっていきました。つまりはほぼノリ。ストーリーもノリ。いつものことながら、適当だな、私。
こんな作品ですが、気に入っていただけたら幸いです。