拙作お読みくださる皆さま
こんにちは。佐藤宇佳子です。
先週も九州に来ていたのに、明日の法事のため本日また移動し、九州からです。新幹線って、速いですね。
思いのほか早く着けて、しかも出発地の土砂降りから一転、からりと晴れていたので、浮かれ、県立美術館OPAMの「風景をめぐる アートで小旅行」と銘打たれた展覧会に行ってみました。チラシを飾る高山辰雄さんの青い絵が幻想的で、間近で見てみたかったのです。
絵は好きなのですが、どこをどう見たら鑑賞したということになるのかわからず、戸惑うこともあります。「きれいだな」とか「好きだな」とは思うものの、自分の中にうまく取り込み切れていないような、もどかしさがいつもあるのです。
それでも最近痛感しているのですが、写真に収められた小さな画像と本物とでは、迫ってくるものが違いますね。現物の、そのサイズだからこそ伝わってくるものってあるんだな、とこの歳になって気づいています。
今日は入館者がとても少なく、300円の入館料でたっぷり一時間堪能させてもらいました。
絵を見ながら、説明を読みながら、いろんなことを感じたのですが、その時にふと思いました。
「これ、ほかのひとは、どう見るのだろう。それを各自小説にしたら、面白そうだな」
絵画を見て感じることをじっくり語り合うことはあまりないと思います。でも、感じることは人それぞれで、小説をお書きになるかたなら、その感じた断片をひとつの物語に組み上げられることでしょう。一枚の絵に対して何人ものかたが執筆なさった小説を読むことで、その絵画の見方がまた深まり……と考えると、楽しくなりました。まあ、今のところ、妄想するだけなんですが。