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コラボ作『カップ一杯分の嫉妬』を投稿します

 この度、新しく短編をアップします。
 もう、すぐこの後にでも。

 そちらのページの説明欄にも少し書きますが、今回はとある方とのコラボレーションにより創りだされたものです。

 そのお相手というのが「dokuo」さんです。
 MIDI音源による作曲がお得意で、動画サイトにオリジナルの楽曲やアレンジものを投稿されています。ジャンルはメタルからテクノ、和風なものもあれば中華風のものもあります。ご本人は人柄良くユーモアのある方で、このようなコラボ作に「面白い」と乗ってくださったように心の広いお方です。自分の知らなかったこともたくさん教えていただきました。
 dokuoさんとは、なんとも幸運な巡りあわせにより知り合い、しばらくお話をさせていただくうちに、お互いがジャンルは違うものの創作を好む人間だということが分かりました。そこから話が弾み、このような共作を創り上げることをお約束したのです。

 そんなdokuoさんのYouTubeチャンネルページはこちら↓です。
 https://www.youtube.com/channel/UCh51MZ4G7ahfFU-gizU_evg

 音楽に興味の有る方も無い方も、聴いてみて下さい。
 dokuoさんの曲には何度も聞くうちに馴染んでくるスルメ感があり、ついついリピートしてしまいます。
 どれも甲乙つけがたいのですが、自分が特にお気に入りなのは「ねこはまた旅に出る」と「The Five Families」です。強くおすすめしておきます。
 ……「忌み子スウィング」も良いよなぁ。


 さて、今回のコラボ作の内容について少しお話を。
 少々ネタバレも含みますので、この先を読む際にはそれをお含みおきください。

 まず完成までの流れとしては、初めに自分がタイトル(『カップ一杯分の嫉妬』)を考え、dokuoさんがそのタイトルからイメージを膨らませた楽曲を制作。その曲を執筆用BGMにしながら、今度は自分が同タイトルの話を書かせていただきました。
 始まりとなるタイトルは、とても悩んだ末に決めました。
 いろいろと候補は考えましたが、dokuoさんがつけられる曲名には愉快なものが多かったので、少し違った感じのものを聞いてみたいと思ったことが最終決定の理由です。
 そうしてdokuoさんが仕上げて下さった曲に舌を巻いたのは言うまでもありません。この曲に相応しい話が書けるだろうかと不安にもなりました。
それでも何度か聴いているうちにぼんやりとイメージが出来てきました。初めの頃に浮かんだのはどろどろした気持ちを押し込めて静かに笑う大人の女性で――つまり、作中の「さゆりちゃん」です。
 そのため、当初は話の書き方をさゆりの独白形式にしようと思っていました。しかし途中で方向転換。というのも、物悲しくも激しさを秘めた曲が、さゆりの心情をそのまま表しているように思えてきたからです。これにわざわざ陳腐な解説を加えるのはなんだか勿体ない。聴いた人それぞれが想像を膨らませて欲しい。それなら、この心情を向けられる相手、「はるかちゃん」のことを書き表そうと思いつきました。
 ですので、短編小説『カップ一杯分の嫉妬:H』ははるかの気持ちを、楽曲『カップ一杯分の嫉妬:S』はさゆりの気持ちを表しているものとしています。表現の仕方は違いますが、A面とB面のように考えていただければよいかなぁと思います。

 そうして出来上がった、今作。
 手前味噌ではありますが、なかなか面白いものが出来たのではないかと思っています。音楽と文章という二つの手法、そしてdokuoさんと自分という二人でないと創り上げられなかったものを完成出来たことに、とても満ち足りた気持ちがあります。普段滅多に書かない近況ノートをこうして長々と綴ってしまったことから、この作品に対する思い入れが分かってもらえるかと思います。
 二つで一つの作品を、ぜひ味わってみてください。
 そして「なるほど、こういうのもいいな」と思っていただけたなら、それはこの上ない喜びです。

 最後に改めて、こうした機会を共に作ってくださったdokuoさんにもう一度心からの感謝を。
 本当にありがとうございました。

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