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22/12/3 生き急ぐ人間の背中を眺める

高校の友達のLINEが、奥さんとのツーショットに変わっていた。
実家が隣どうしの幼馴染は、「結婚しました」とインスタで発表した。
アイドルになった保育園来の友達は、なにやら大きなステージに立つという。

一番仲がいい、親友と呼べる男も来年父親になるらしい。

幸せとは。その正体はきっと人それぞれだけど、なんとなく共通したものがある気がする。
バイト先で、パートのおばちゃんに「山大は種族が違う」となじられる程度には変わっている(らしい)私には、それがわからない。

どうにも、生き急いでいるように見える。見えてしまう。
見てしまう。

きっと、寂しいのだと思う。
ぐずっているのだ。
「おいていかないで」って。

子供のころから、同じスタートラインに立っているつもりだった。
それでも、気づいたらそのレーンは別の方向に曲がっていて、自分なりのゴールに気づいて幸せそうに佇んでいる。

きっと、ソレは私にとって幸せではないのだろうけれど、羨ましいものは羨ましい。


私にだって、夢とは言い切れない、目標の卵のような、特に理由はないけれど「あれほしい」と思う無邪気な感情というか。なんというか。
そんなものはある。
「作家として、私の世界を創りたい」
そんな、壮大で、矮小で、独りよがりでありきたりなものだ。

働きたくはない。けれど、物語を書いてそれなりの生活がしたい。世間的な評価も欲しい。
働きたくは断じてない。
それでもやっぱり、私の世界を出来るだけ多くの人に読んでもらって生きていきたいから、結果的に作家になりたいと思う。

21歳、大学中退フリーター、作家志望。
もはやグロイ肩書を背負って、これを払しょくできる何かになれるように今日も書こうと思う。

まってて。

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